「1月に電話したのですが、ラブラドールの火葬をお願いします。」「そちらのペット霊園に行ってもお値段は変わりませんか?」料金は変わりません。
「それじゃあ、こちらに来て貰って火葬をお願いします。」
この様なやり取りで予約を受けました。
このラブラドールちゃんは、1月にもう駄目そうでしたが、5ヶ月も看病して亡くなりました。「看病は本当に大変でした。」と言っていました。
お客様の指定する火葬場所で待っていると、そこに真っ赤なBMWのオープンカーに亡くなったラブラドールちゃんを載せて私達を案内していただき、お客様の車の後ろに停めさせて貰いました。
本当に可愛がっていた様子が分かります。
自分大切なコートにラブラドールちゃんを包んで後部座席に寝かせて運んでいらっしゃいました。
そのコートも火葬したかったようですが、綿が入っていて生地が強そうなので火葬するとそのコートの燃えカスがお骨の上に掛かってしまいお骨が分からなくなってしまいます。
その為、コートを一緒に火葬するのはお断り致しましたが、チョッと残念そうでした。
1月頃に電話したときは、もう駄目そうでしたがそれから何とか持ち直しましたが、最近食べる事も出来ずに、吐いてしまったりしていました。
チョッと調べてみたら1月28日の12時頃にお電話で問い合わせがありました。もうその頃には可愛いラブラドールちゃんが瀕死の重傷で寝たきりになっていたのでしょう。
それから、一度は歩けるようになったと言っていましたが、昨日他の犬の散歩に出かけて帰ってきて5分後に吐血をして帰らぬ犬になってしまったそうです。
火葬している間も、河川敷の土手の所で火葬している車の煙突を見ながらラブラドールちゃんのお話を色々と聞かせて頂きました。
火葬炉に載せると、太ももの辺りが大きく膨らんでいました。
「ここも癌で侵されています。もう体全体に癌が移転しています。以前は40キロ近くあった体重も半分近い22キロまで減ってしまいましたから。癌って恐ろしいですね。」
霊園から摘み取ってきたお花と持参したお花でラブラドールちゃんの廻りに綺麗に飾ってお葬式を上げさせて頂きました。
火葬時間は80分。
火葬したお骨は、真っ白でとても綺麗でした。特に歯が真っ白でしたのでお客様に何か特別に歯磨きをしていますか。と質問すると「軍手で歯をゴシゴシと拭いてやっています。」
凄いですね。こんなに真っ白な歯は100匹中1匹ですよ。と言うと「そうですか。家では犬に手を掛けてやっていますから。」とおっしゃっていました。
でも、太ももの所が腫れていた所は腫瘍かどうか分かりませんでしたが、良く腫れているときに残る赤茶色の薄い燃えカスがいっぱいありました。
腫瘍だろうと目を引いた所は、腎臓の辺りに2センチぐらいの腫瘍の典型的な茶黒の塊がありました。これは腫瘍ですね。と言うと「ここが元ですか。何せ体中に転移してお医者さんは手術も出来ないといっていました。」「残念です。」
大事なラブラドールちゃんを大病の癌で亡くしてしまった悲しみに耐えながらお骨上げをしてお持ち帰りになりましたが、「火葬炉を閉めて、点火するときが一番つらかったです。」「お骨になってしまったので諦めが付きました。」「家にはまだまだいっぱいいるのでよろしくお願いします。」
と言ってお帰りになりました。
飼主様の愛情がこちらにも伝わってくる火葬でした。ご冥福をお祈りいたします。
ラブラドール・レトリバーの火葬 のぺーじへ。
日野市からのペット火葬