お客様のご希望は、個別一任火葬で立会埋葬がご希望のお客様でした。
霊園に着いて、チョッと埋葬は迷われたみたいですが、ご主人のご希望で自分達で埋葬をすることになりました。
ダンボールのお箱に入れて、お花も傍に置いて連れていらっしゃいました、ヨークシャテリアちゃんはチョッと小さめな犬ちゃんですが、真っ白でとても綺麗でした。
お経のご希望はなく、直ぐに火葬炉に連れて来て頂いて火葬炉で持参したお花や缶詰等を入れてから霊園のここで咲いたばかりの紫陽花のお花も傍に置いてお別れです。
とても大切にしていたようですが、もう火葬場に来てしまっては腹が据わったようで、確りとお別れした後は、「お願いします。」とおっしゃって火葬を促しました。
火葬時間は、35分間。
1.4キロのヨークシャテリアで痩せているのでもう少し早く終わりに出来るのですが、確りと火葬してやることが大切です。
火葬中、犬ちゃんの体は火葬炉の中で動きます、今回も頭のお骨が火の吹き出し口の前に行ってしまいました。そこでヨークシャテリアちゃんの体には触れずに、置いてある網をずらして背中から首筋に火が入るように火葬を致しました。
この背中から首筋に火が入るようにすると、頭の中が良く火葬できるのです。ヨークシャテリアちゃんの頭のお骨は本当に薄いお骨です。
この形だと、その薄い頭蓋骨が火から遠ざかるので、この頭のお骨を優しく火葬をしてやることができます。
小型犬の火葬で一番難しいのが、頭の薄いお骨が割れてしまう事なのです。それをこの方法で解消してあげています。
こうして火葬が終わってスタッフが収骨をして、お客様にお渡しして埋葬となるのですが、折角待っていてくれているので火葬したばかりのお骨をお客様に見て貰って説明してあげる事に致しました。
「お骨、残っていますか?」と言いながらお客様がいらっしゃってお骨を見た瞬間に、「こんなに綺麗に火葬が出来ているのですね。良かった。」と言っていました。
お客様は、「あまりお骨は残らないだろう。」と思っていたみたいです。
頭のお骨も確りと綺麗に残っていて、形もそのままの形です。そしてお骨全体も火葬炉に入れたままの形なので、とても喜んでいました。
収骨が終わると共同墓地への埋葬です。
共同墓地は、礼拝所から20メートル位しか離れていません。お線香を立てて拝んでからカロートの中に一つづつお骨を入れていきます。
ご夫婦で交代してお骨を入れてから最後にご主人が骨壺を傾けて全部一度に入れて終了いたしました。
当園の共同墓地もすっかり夏のお花に衣替えがすんで、マリーゴールドがいっぱい咲いています。そして近くから鶯の鳴き声も聞こえて来ています。
お客様も、火葬が終わり、共同墓地への埋葬も終わり一区切りがついてみたいにお顔も晴れ晴れとしていらっしゃいました。
帰りに、プレゼントされた当園で種から育てたペチニアのお花をお持ち帰りになりました。最初は、埋葬はどうしようか迷ったみたいでしたが確りと埋葬まで終わって安堵感でいっぱいだったのでしょう。
お帰りになる時は、笑顔で「有難うございました。」と言って車に乗り込みました。
お気をつけてお帰り下さい。確りとお守りいたします。