今日のお客様は、多摩市から柴犬の立会火葬のお客様でした。
予約時間の丁度18分前に到着したお客様は、「今日はよろしくお願いします。」と車の中からご挨拶をいただきました。
ダンボールに入った柴犬ちゃんを礼拝所にお持ち頂き、蓋を開いて確認させてもらうとお花に囲まれて眠っているような柴犬ちゃんでした。「とても毛並みが良くて可愛いですね。」と言うとそういってくれると嬉しいです。
事務処理後にお葬式をさせて頂きました。
「お経を読んで宜しいですか。」『お願いします。』
お経は6分間ぐらい掛かるお経を上げさせていただきました。
葬儀と告別式もその短い時間に行わせていただき、葬儀の最後に引導も渡させていただきました。葬儀と告別式の間に少しお話をさせて頂きましたが、皆様頷いて共感していただきました。
火葬炉に載せてからも持参して貰ったお花で飾ってお別れをしてから「柴犬ちゃんが火に当たって熱くならない様に。」とお不動様の真言の祈祷をしてから火葬炉の蓋を閉めさせていただきました。
点火を見守る目も真剣です。
もう2度と今の姿がなくなる最後のお別れですから皆様合掌する手にも力が入っているみたいです。
火葬炉の担当者の「点火させていただきました。」の声を聞きながらのお祈りを真剣な眼差しでしています。『確りと成仏してね。』と皆様お祈りしているのでしょうか。それとも今までの思い出をかみ締めているのでしょうか。
何はともあれ点火が終了して礼拝所へ戻ってそこでこの柴犬ちゃんの火葬についてのご説明をさせて頂きました。
内容は。
「火葬時間は40分〜50分」掛かります。その間ここでお休みください。」
火葬したお骨は、火葬炉に入れたままの形で一つも弄くらずにここに大きなトレーの上に載せたお持ちします。」
「その為、病気が分る場合があります。白い色が基本で色の変わっている所は悪いところだと思ってください。皆様と一緒に暮らしていたので今まで色々と症状があったと思います。それを思い出して見ると良く分かります。」と説明いたしました。
その説明をしている時にお客様から言われました。
『お経まで上げてくれるとは思いませんでした。嬉しかったです。』と突然お褒めの言葉を頂いてタダタダ感激です。
火葬時間は、40分間。
火葬したお骨の肺と肝臓に腫瘍がありました。乳癌を取ったと言っていましたのでそこから転移したのでしょうか。肺のとことはこげ茶色の小さい塊で肝臓は茶色の薄い大きな塊でした。
最初に橋渡しの儀式をして貰ってからお骨上げです。
「早く天国へ行ってくださいね。と心を込めて二人で一つのお骨を持って骨壷に入れてください。」と言って皆様に遣っていただきました。
お骨上げも綺麗に終わり、粉骨が最後の仕上げです。
皆様がお骨上げをしてもらった骨壷を最後の見納めにじっくりと見て貰ってから粉骨作業のかかりました。
粉骨は10分間。
ビニールの袋に入った粉骨したお骨を見てもらうと『こんなに綺麗なパウダーなの。』『綺麗。』と皆様色々おっしゃっています。
『庭にも撒きたいしなるべく小さな骨壷に入れて欲しい。』との要望だったので2.5寸の骨壷に入れて残りは新たなビニールの袋に入れたお渡しいたしました。
『これなら、ビニールの部分はお家にすぐに撒けますので良かったです。』と言ってお受取になりました。
お帰りは笑顔で小さい骨壷をお持ち帰りになりました。
帰りの車の窓をワザワザ開けて『今日は有難うございました。』と丁寧にご挨拶を頂きました。
気おつけてお帰りください。