「息子が、お宅で火葬したと思うんですが、合同火葬でお願いします。」と予約を戴きました。
当日の朝になって「もう一匹いる犬も弱って来ているので、お骨を帰していただく火葬に変更してください。」火葬方法の変更のお電話をいただき、個別一任火葬に変更です。
予約時間にお客の所に伺いました。
ご自宅をナビを頼りにお客様の家を探していると二人のご婦人が門の中と外で立ち話をいしていました。
「そこなのかなぁ。」と思っていたら手前の家がお客様の家でした。家の前で車を停めると家の中から奥様が出てきてくれました。
丁度車が停められる駐車場が門の前にありましたのでそこに停めて「ここでお客様はチワワちゃんの火葬をして下さい。」と言うと思って準備を始めました。
一緒に来たスタッフは、お客様の元で何やら話しています。
スタッフが私のもとに来て「ここでは、火葬いないで下さい。」「ご近所でペットの嫌いな方が両隣にいますので。」「この近所はペットが嫌いな人ばかりで。」と言ってきました。
そう言えば、お隣の奥様方がこちらを見ながら、まだ話しています。
こちらのお客様は、玄関から外に出られずにダンボールに入ったチワワちゃんを持ったまま躊躇しています。
意を決して、火葬炉の所にダンボールに入ったチワワちゃんを連れてきてそのまま置いて戻ってしまいました。
相当、ご近所を気にしているようです。
お客様のご要望で、「車に載せたチワワちゃんを直ぐに他の場所に移して欲しい。」と言っていましたので直ぐに出発させて戴きました。
本来なら、こういう事情のお客様はペット霊園の方に出向いて火葬をされる方が多いのですが、ご主人が足の具合が悪いと言って車の運転が難し方のでこのように「出張して欲しい。」とのご要望だったんでしょうね。
5分程離れた場所に良く火葬している場所があるのでそこに向かいました。
火葬場所に着いて直ぐに火葬を開始です。
このチワワちゃんは、太っていましたので火のつき具合も良かったのですが、事前にS火葬の段取りをしていましたので、燃え上がることもなく自分の脂分で燃えてくれるので、火葬時間の短縮にもなりました。
「階段から落ちてしまって死んでしまいました。」「頬っぺたも怪我をしています。」と言っていましたので頭も打っていて頭もお骨も壊れているかもと思っていたのですが、火葬したお骨は頭は脆そうでしたが残っています。
骨壷にも上手く入れることが出来ました。
火葬したお骨も、お届けするときに骨壺のまま持っていかずに、手提げ袋に入れてお届けいたしました。
「動物の喉仏を始めてみました。」「喉仏があるんですね。」肺にポリープがあったことを教えると「ありがとうございました。」と両手を付いて深々とお辞儀をしてくれました。
近所の動物嫌いの家の中で、相当気を使っているようでした。こちらがその配慮をして火葬してお届けしたことに凄く感謝してくれているようでした。
もう一匹の犬ちゃんも具合が悪そうでしたので、大変でしょうが看病して長生きをさせてやってください。ご冥福をお祈りいたします。