今日の最終は、甲斐犬とヨークシャテリアの合同火葬でした。その火葬中の出来事です。
甲斐犬は、お客様が抱っこして連れて来てペット霊園で用意したベットに寝かせた時はあんまり大きくは見えませんでした。
お客様と一緒に礼拝所でお葬式をして、お客様は共同墓地へお参りに行ってお帰りになりました。その後、ベットに寝かせてあった甲斐犬ちゃんをベットもと運ぼうとして持上げると凄く重く感じました。
甲斐犬ちゃんの体重を計ると、14.8キロです。
お客様の申告は14キロですから、申告通りです。重く感じたのは、体が引き締まっていて大きく見えない分、潜在的に軽い犬だろうと思ってしまったからかも知れません。
今日は、甲斐犬の合同火葬とヨークシャテリアの合同火葬がありましたので、一緒に最終の火葬で行う事に致しました。
大型の火葬車は、霊園で火葬しないことにしていますので二匹の犬ちゃんを載せて、時々火葬している火葬場へ向かいました。
火葬場へ着くとすぐに火葬を開始いたしました。
ヨークシャテリアは、2キロですので全く問題ありませんし、甲斐犬も脂分の少ない筋肉質の犬ちゃんですから火葬は楽な犬ちゃんです。
火葬を始めて、すぐに高燃焼で火葬を行いました。
高燃焼にして、すぐに煙突からの火柱の点検を行いました。火葬している場所から身を乗り出して煙突を見てみると、10センチ位の火柱が出ていました。
夕方の6時37分から火葬を開始いたしましたので、昼間は見えない火柱が出てしまっていました。急きょ高燃焼を中止して低燃焼に切り替えて火柱が出るのと防ぎました。
その後、2回火柱が出てないのを確認して、そのまま低燃焼で火葬を続けているとそこに一人の若い男性が「すいません。」と言って現れました。
「はい。なんですか？」「車の屋根から火が出ていると言われて来ました。」と言われました。
先程、火葬を始めた時に出てしまった、火柱の事だとすぐ分かりましたので、「すいません。すぐ止めましたので。」と答えさせていただきました。
「何しているのですか？」「動物の火葬を遣っています。」「分かりました。」と言って帰っていきました。管理会社の人みたいな作業服を着ていました。
暫くして、先ほどの人がその人より年配の人と一緒に又見えました。
「動物の火葬をしているのですか？」「はい。」「ここでそんなことして良いのですか。」「はい。法令違反はしていません。」「何か問題でも？」と聞き返しました。
又、住んでいる人はいないので、何処の人だろうと「あなたは何処の人で何のために、ここに来たのですか？」と聞きました。この道路の東側の施設を管理している会社の人だと分かりました。
その事がカチンと来たのでしょう。
「強気ですね。穏便にすれば良いのに。警察を呼びますから。」と携帯電話で電話を掛けていました。「呼ぶならどうぞ。」と言って火葬室に入って火葬を続けておりました。
そのまま、火葬を続けていますと、車の所でズット見ています。
こちらも、迷惑の掛かる場所でもありませんし、問題ない場所ですのでそのまま火葬を続行しました。
時々、煙突からの火柱が出ていないかのテェックの為に外のガードレールの上から煙突を確認します。火葬炉の中の燃え具合で煙突からの火柱の出ているか否かは、大体わかるのですが、用心の為に時々見回ります。
特に、管理会社の人が「火柱が出ているのを見かけた人から言われた。」と言って傍で見ていますので見回りの回数も多めに致しました。
そうこうするうちに、交番の警察官でしょうか、オートバイでいらっしゃいました。
また、パトカーで3人の警察官もいらっしゃいました。
始め来た警察官に「ペットの火葬をしている事。」「許可はいらない。」と言う事を話して専門の部署に問い合わせてもらう事になりました。
後から来たパトカーの警察官も手持ち無沙汰のようです。
管理会社の人は、しきりに警官に何か言っています。
すぐに結果が出て、問合せの結果を始めに来た警察官が管理会社の人に説明しています。
こちらには、他の警察官が「後どの位で終わりますか？」と聞かれたので「あと20分ぐらいですね。」わかりました。「終わったら立ち去ってください。」との事でした。
暫くして、始めの警察官が来ましたので「問題ないでしょう。」と聞くと「はい。問題ないです。」と短く答えてくれました。他の警官が「時々ここで火葬するなら、あの管理会社の人にここで遣るからとあいさつでもしたらどうですか。」と言っていました。
管理会社の人は、私が堂々としていたのが気に入らなかったのかもしれませんが、警察官からの説明を受けてスゴスゴと帰っていきました。
以前も、人けのない道路で移動火葬をしていたら、近くを通りかかった車から通報があって警察のパトカーが来て職務質問を受けたことがありました。
名刺を受取ってから「問題ないけど、事故を起こさないように遣って下さい。」と言って帰った事を思い出しました。
管理会社の人のお蔭で、「道路での火葬が全く問題ない。」ことが計らずも証明された結果になりました。
然しながら、煙突からホンの一時でしたが、火柱が上がってしまったのを見て、車両火災と思った人が管理会社に言ったのでしょう。
これは私の失敗です。夜間の火葬で火柱が出ない火葬方法を研究開発する事が大きな課題だと感じた次第です。
