「火葬して欲しいのですが、お願いできますか?」と立会で移動火葬と粉骨パウダーの予約のお電話をいただきました。
お客様は、「家の前で火葬してほしいのですが。」と見ている前での火葬がご希望の様です。
ご自宅に訪問させていただきましたら、庭に車を止めることが出来ましたが、お客様が「音はどの位でますか?」と質問して来ました。
「発電機の音が出ますが、ここで火葬するならお客様からご家庭のお電気をお貸し頂ければ発電機の音は出ませんので音は少なくなります。」と答えさせていただきました。
家と家が並んで建っているご自宅でした。
お客様は、「お隣が今日はいるのでご迷惑になるかもしれないので、すぐ傍の〇〇パークで遣ってもらえますか?」と火葬場所を指定してきました。
「そこは役所の駐車場ですので火葬は出来ません。近くにいつも火葬している場所がありますが、10分ほどで行けますが。」と別の場所を進めると「そこに付いていきます。」と了解していただきました。
お客様は、24日のブログの
「近所がうるさいから他で火葬して下さい。」チワワ犬3キロ の記事を読んでいるみたいでした。
居間で、事務処理、お葬式を済ませてからフラットコーテットレトリバーちゃん(28キロ)を車の火葬炉に載せて家を出発です。
火葬場には、7分ぐらいで到着しました。
「ここは、良い場所ですね。」と言いながら車から降りて来て「もう一度お別れしたいのですが、」と言われましたので火葬炉の扉を開けてお別れです。
思いを断ち切ったのでしょうか。「もう大丈夫です。 」と。
火葬炉を閉めてその場で火葬を開始いたしました。お客様は合掌をして火葬炉から出てくる透明な排気を眺めています。
その場で、暫くそのまま眺めていらっしゃいましたが、「音も、臭いも、黒煙も全くでないのですね。」「心配していましたが。」とにっこり笑顔でおっしゃっていました。
お客様は、このフラットコーテットレトリバーちゃんの火葬を何処に決めるか迷ったそうでした。「以前、山の中に捨ててしまった業者がいたと覚えているのですが、どんな事をされるか心配で自分の見ている前で火葬してほしかったんです。」「見ていられれば心配ないですから。」
お客様は、色んなホームページをお読みになったようでした。
「営業色の強いのや色んなホームページを見ましたが、私たちの立場で書いていたのが八王子下柚木ペット霊園のホームページだったです。」
「ここなら、心配ないと思ってお願いしましたが、火葬が始まるまではやっぱり心配でした。」と笑顔でおっしゃっていらっしゃいました。
「遠くから引っ越していらっしゃいまして、事情が全く分からなかったのですが、何か良い業者に当ったみたいですね。」
この様な話をしているうちに先ほどまで目を真っ赤に腫らせて泣いていた娘さんも興奮が収まったようで、色々な話に頷いています。
ズット車の脇で見ていたのですが、疲れたようで車の中で待っていてもらいました。
火葬時間は、75分を予定していたのですが、脂分の燃焼に時間が掛かって105分掛かりました。
「お父さんにもどういう風に火葬したか見せてあげる。」と言って火葬風景や火葬炉を開けた所を写真をいっぱい撮ってから、未だ熱い熱気がお顔に当ると痛い位でしたが、お骨をじっくりと見ていらっしゃいました。
トレーに載せて火葬炉から離れた場所にセットしてから病状の説明、お骨の説明をしてからお骨上げです。
「粉骨してしまうので、小さなお骨を別にとっておきたい。」と申し出がありましたので、足の指や尻尾、犬歯等をビニール袋に入れてポケットに。特に指先の爪みたいに尖ったお骨が気に入ったみたいでした。
お骨上げをしながら、「昨日死んでしまったのですが、今日火葬で来て良かったです。」「この場所で出来たのも。」とシミジミおっしゃっていたのがとても印象的でした。
火葬業者探しに苦労をして、ご近所から何か言われるのではないかと心配して、ちゃんと火葬をしてくれるかの不安も克服できたようでした。
お骨上げも終了して、粉骨したお骨も確認してお持ち帰りをいただきました。
お帰りになる時は、「有難うございました。」と言う言葉と思った通りの火葬や思ってもいなかったお経まで読んでご供養してくれたことに大変感謝している様子でした。
お車からも、「もう一度有難うございました。」
今回の火葬は、28キロの体重の割には脂の大いフラットコーテットレトリバーちゃんでしたので時間も掛かりました。大型犬の火葬時間は分からないものですね。