お客様がダンボールの中に入れて来た猫ちゃんは多摩市からおいでの茶トラの8.4キロもある大型の猫ちゃんでした。
知り合いから「良い所よ。」と紹介されて予約したそうでした。
礼拝所でダンボールに入った猫ちゃんを拝見するとやっぱり凄く大きいです。
茶トラちゃんは大きくなるのでしょうか。
調べて見ましたが、今回の茶トラちゃんは今までで一番体重の重い茶トラちゃんです。今まで5キロの茶トラちゃんがいました。でも今回は8.4キロですから。
7キロを越える猫ちゃんの火葬は大変です。
猫ちゃんのあぶらは燃えやすい性質がありますので、大型犬の火葬をするとの同じ扱いで7キロ以上の猫ちゃんの火葬をしなければなりません。
チョッと調べて見ましたら7キロ以上の猫ちゃんは、52件ありました。猫ちゃん全体の2.22%でした。
因みに、5キロ以上の猫ちゃんは164件で7%です。
10キロの猫は、2匹 9キロは4匹、8キロは15匹でした。
調べていて以外に多いのにびっくりしています。
茶トラちゃんを礼拝所でお経を上げてお葬式を行いましたが、二人のお客様の女性はズットハンカチを目がしらに当てて拝んでいました。
優しい女性の皆様ですね。
お葬式をしている最中、ずっと今までの思い出が走馬灯のように頭の中を過っているのではないでしょうか。そんな感じがした仕草が随所に見受けられました。
大型の火葬車に茶トラちゃんを載せると段ボールの箱の中に入っていたのとは全く感じが違って大きく見えます。やっぱり大きいですね。チョッとした犬より大きく感じます。お腹の大きかったのも印象的でした。
お花でいっぱいに飾って最後のお別れをして火葬車は出棺いたしました。
大型の車で火葬するペットはご近所の配慮をしてここの霊園内では火葬しないことにしています。
出棺した後、お食事にお出かけになりましたが、お客様たちは霊園内のお花に相当興味を持ったようです。特に冬越しをしたペチニアのお花が元気に咲いているのをみて「冬越し出来るのですね。凄い。」と言いながら霊園内を見て回っていました。
火葬時間は、45分間でした。
火葬車は、丁度1時間チョッとで戻ってきました。
火葬したお骨は、猫ちゃんでは大きなお骨でした。7キロ8キロの猫ちゃんでも、肥っているだけでお骨は通常の3寸か3.3寸に入ってしまう猫ちゃんも多いのですが、今回の茶トラちゃんは4寸の骨壺に致しました。
お骨を拾ってみると、4寸の骨壺に8文目ぐらいありましたのでかなり猫ちゃんとしてはお骨の量が多い茶トラ猫ちゃんでした。
火葬したお骨を見たお客様は、「小さくなっちゃた。」と言うのが一番先でした。
通常の猫ちゃんのお骨よりお骨も太くて大きいのですが、お客様たちは火葬する前の茶トラちゃんの大きさと比較しているのですから当然です。
肺に少し黒い色が付いていましたが、他のお骨は真っ白でとても綺麗なお骨でした。
でも、頭のお骨が緩んできていてとても脆そうです。
「糖尿病はありましたか?」と聞くと「ありました。」とお客様はお答えになりました。
やっぱり、肥っている猫ちゃんは糖尿病になっている場合が良くあります。
糖尿病は、頭のお骨が脆くてスカスカの感じがします。
ですから、お骨上げで手で優しく持上げてもグズッと崩れてしまう場合が多々あります。
その旨を説明してお客様に骨壺に入れて貰いましたが、少し崩れましたが上手く4寸の骨壺に上手く入れられてお客様もホットした様子でした。
お骨上げも思い通りに終了してお骨を抱きかかえてお帰りになりましたが、お客様たちは確りと大事な茶トラ猫ちゃんのお見送りが出来たことで安心の笑顔が戻ってきています。
丁寧に「有難うございました。」と頭を下げてお帰りになりました。
どうぞ、茶トラ猫ちゃんのご冥福をお祈りしています。