さいたま市西区からいらっしゃったお客様です。
「『お骨がなくなってしまったらやだなぁ』と思っていましたので、お骨が確りと全部残ると書いてあったお宅のホームページにたどり着きました。」と言って予約をしてくれたお客様です。
予約時間の40分前に到着しましたが、車から降りてくる時に「遠かったですか?」と聞くと「それ程でも無かったです。」とおっしゃっていました。
「2時間半位かなと思っていました。」「八王子市内がこむかな?」と思っていたそうです。「割合早く着くことができました。」
どの位で到着するかチョッとgoogleナビで調べて見ると
- 首都高から中央道の八王子インターで降りるコース
距離は72.2キロ 混雑具合をいれて 1時間16分- 圏央道を通ってあきる野インターで降りるコース
距離は65.6キロ 混雑具合を入れて 1時間19分- 国道16号で来るコース
距離は51.4キロ 混雑具合を入れて 1時間47分
お客様は「国道16号で来ました。」と言っていました。
申込時にお客様はチョッと心配そうな顔をしていましたが、「大丈夫ですよ。全部綺麗に残りますから。」「心配しないで下さい。」と言うとホッとした様子でした。
お葬式の最中もタッパウエアーに入れて来たすずめちゃんを奥様がずっと抱っこしてナザナゼしています。本当に可愛かったんでしょうね。愛情がヒシヒシと伝わってきます。
「この子は、庭に落ちていました。親が帰ってしまったのでしょうがなくて一晩家の中で面倒を見ました。」と涙ながらに思い出を話してくれました。
「翌日、又すずめの親達が来たので保護したすずめちゃんを外に出して上げたのですが、暫くするとからすが襲ってきて背中を突っついたりして血だらけです。」
「親達も逃げてしまって、一人ぼっちに庭に落ちていました。」「しょうがないので血を拭いてあげて看病をしました。」「それから今になってしまいました。」としみじみと話してくれました。
やっぱりもう助からないすずめを看病して育てて上げていたのですね。そのままにしておいたら死んでしまった命を助けてやって治療して。
お話を聞くだけでこちらも胸が熱くなってきます。本当にやさしい皆様です。代わり代わりに抱っこしてお別れしています。
お葬式を終了して火葬炉に寝かせて食べ物を入れてお別れをして火葬炉の点火を確認しました。皆さん合掌してジッと拝んでいます。
大切な家族を皆さんで見送っている感じです。
火葬時間は25分間で終了しました。
火葬したお骨は真っ白でした。唯下腹の所に茶黒い塊があります。私達の想像ではきっと腫瘍だと思います。お客様にその事を言うと奥様が涙をボロボロと出して「分らなかった。ごめんね。」と言っていました。
「すずめちゃんの腫瘍はしょうがないことですよ。誰も分らないのですから。それよりこうしてお見送りをして頂いているのですから幸せですよ。」とこちらが言うと頷いていました。
頭にクチバシが確り着いていて首のお骨の所にしっかりと喉仏もありました。羽の形も分り、胸骨、足の骨、指先までの確りと残っています。
お客様が、「手を丸く握っているような形のお骨ですか?」「そうです。」「凄い可愛い。」とニッコリ笑顔が出てきました。
「チョッと遠くてもココまで来た甲斐があったでしょう。」と言うと「ホント、来てよかったです。」と言ってくれました。
頭のお骨も奥様が上手く入れて頭のお骨にクチバシも確りと付いたままで骨壷の中に入れることができました。
覆い袋は金色の袋をご希望されて、受け取ったお骨の下から見て「これは箱状になっていて良いですね。前のペットは骨壷を上から被せる袋でした。」
骨壷を胸に抱えてお車に乗り込みましたが、皆様の満足そうなお顔に接して送り出す私達も心が晴れ晴れとしています。お客様のご希望通りの火葬が出来て本当に良かったとホッとして胸をナゼ降ろすことができました。
お気をつけてお帰りください。長旅になりますので。