朝一番の火葬は、青梅市勝沼での移動火葬でした。犬種はボーダーコリーの20キロです。
前日の18時チョッと過ぎに掛かって来たのですが、「勝沼の〇〇です、犬でボーダーコリー25キロ未満の火葬お願いします。」という内容でした。
本社近くの青梅市や瑞穂町、飯能、入間の移動火葬は朝一番か夕方のどちらかにして貰っています。昼間は八王子のペット霊園で火葬が詰まっていますので、朝か帰りのどちらかに本社近くの火葬が都合がいいのです。
「庭もないし他で火葬して、火葬が終わったら届けていただく30000円の一任火葬でお願いします。」とお客様のご要望で移動火葬をしてお骨をスタッフが拾ってお届けする火葬に決まりました。
当日、家の前で車を停めて待っていたスタッフが言っていましたが「狭い道の割合には車の往来も多いのであの家の前で待っているのはチョッと無理ですね。」と言っていました。
私たちのペット霊園では、移動火葬で行く時もいつも二人一組で行くことにしています。このように車を移動させなくてはならない時にこの二人一組が非常に有効で近所の皆様にご迷惑を掛けなくてすむ方法です。
今朝の移動火葬でも、一人が事務処理とお葬式をしている時にもう一人が車の運転席で待機して他所から来た車の往来にも対処していたために全く問題ありませんでした。
事務処理が終わってから「お経を読んで宜しいですか。」と断ると「是非お経を読んで見送ってください。」と言って皆さんボーダーコリーちゃんの前に座ってて手を合わせて拝んでいらっしゃいました。
お葬式が終わってからお役様にボーダーコリーを抱っこして貰いました。車の往来で当然前の道路には車はいません。車は待機していたところから来て貰って載せてお別れをいたしました。
お客様あの当初のご希望は個別一任火葬でしたが、今日申し込み時に気が変わったのかもしれません。「うん。一任火葬?これで良い??」「自分でお骨を拾いたいので立会火葬でお願いします。」と言って変更になりました。
当日の変更は、混んでいるときは難しいのですが、今日は日程がゆったりとしていますので大丈夫です。昨日の様に6件もあると無理ですが、本日でしたら大丈夫です。
車に載せてから、お花と食べ物、衣類を一緒に入れて火葬です。
お別れでも、「お不動様の真言」で祈祷させていただきました。「近くで火葬しますので1時間40分ぐらいで戻ってきます。」と言ってお客様にお伝えをして。そして出棺です。
火葬時間は75分間でした。
火葬したお骨をお客様の前にトレーに載せてお持ちいたしました。
「あら〜ぁ」「いっぱい残っているね。」「もっと少ないかと思った。」とこれがお骨を見て皆様の第一声です。ボーダーコリーちゃんとしては、お骨が太くて大きいお骨です。
皆様に火葬したままの姿でトレーの上に載せて居間に運びましたので、病気の原因になるようなところも確りとわかります。
まず最初に目が行くのは、腎臓の所です。お骨が真っ黒い色が着いています。
「ヤッパリ、腎臓だったのね。」「おしっこが出なかったから。」と言いながらお骨を見ています。
「歯周病があったですか?」
こちらが聞くとお客様は、「ありました。」「この頭のお骨のお鼻の部分が崩れていますね。これって歯周病の典型的なお骨の症状なんですよ。」と言うと「分るんですか?」
「毎日何体もやっているのでわかります。」
頚の後ろに茶色でチョッと硬い燃えカスがありましたので、「首の所に腫れた瘤などなかったですか?」「ありました。」
お尻の所に青い石化した燃えカスがあったので、「お尻にも瘤見たいのか、腫れたものがありましたか?」「ありました。」
「この子は、頑張りましたね。」
「そうなんです。いっぱい病気があって大変でした。」と涙ぐんで頷きました。
病気や細かいお骨の説明が終わり、お骨上げの段です。
お二人で骨壷に入れる「箸渡し」の儀式が終了してから、皆様銘々に骨壷に入れています。
大きいお骨でしたので5寸の骨壷にいっぱいでした。
綺麗にお骨が入って、皆様笑顔が戻ってきました。
「大きかったのでいっぱいでしたね。」と言うと「入らないかと思いました。」
骨壷を受け取ってからすぐに仏様の脇に置いて手を合わせていました。
お客様は、満足したみたいで「帰りに飲んでください。」とコーヒー缶をプレゼントしていただき、「色々と有難うございました。」と丁寧に頭を下げてお見送りを受けて恐縮した次第です。
でも、お客様の満足したお顔に接してホッとした気持ちで帰途に着きました。