今日の地元からのペットちゃんは、5.5キロのお腹の大きいヨークシャテリアちゃんでした。
「食べるのが大好きで太ってしまいました。」と言っていましたが、ヨークシャテリアで5キロを越すのは珍しいです。
当園で火葬したヨークシャテリアちゃんの体重を調べてみると、8キロをトップに7キロ、そして5キロと続きます。今回の5.5キロのヨークシャテリアは、8キロと7キロに次いで3番目に重たいヨークシャテリアちゃんなのです。
火葬炉に抱っこして連れてきてくれた飼い主様もずっしろと重たそうに抱っこしていらしゃいました。
火葬炉に寝かせて食べ物を入れて摘み取っておいたペット霊園で咲いているお花をこの太っているヨークシャテリアちゃんの廻りに飾ってお別れです。
女性達でしたので、皆様目から涙が零れています。
大事な、大事な家族だったのでしょう。死亡原因は不明と申告していらっしゃいましたが、息を引き取ってしまってもう悲しくてどうしようもない状態なのかも知れません。
予約のお電話を本日頂いて丁度その時間が空いていたので、近くの方だったしすぐにいらっしゃることが出来たので、その悲しい状態が続いているのでしょう。
火葬炉でのお別れも涙、涙でした。
皆様で合掌して点火の瞬間を見守っています。煙突から「ゴーゥ」と言う音が聞こえてくると尚いっそう合掌している手に力が入るみたいです。
頬に流れる涙を拭う人はいません。
真剣な眼差しでこの「ゴーゥ」と言う音を聞きながら煙突を見ていました。
暫くして礼拝所の中に入ってそこで今後の進め方の説明などがあるのですが、5.5キロのヨークシャテリアちゃんですが、思ったほどのお骨が大きいことはないと思います。
火葬を開始して、暫くは全く問題なく進んでいきました。
このヨークシャテリアは、5.5キロもある超大物のヨークシャテリアちゃんです。遺体から脂が滴り落ちています。
火葬も真剣に行なわなければなりません。
通常のヨークシャテリアは、2キロ台です。この5.5キロのペットちゃんはその倍も体重があります。これも殆ど脂肪の塊だと思います。
このような状況で、後ろの火葬炉の覗き窓は開けっ放しにしています。
大体7分後で体は半分になりました。
お腹の張っていたガスが抜けたような感じです。
急に小さくなったので、腸の中に入っているガスが抜けて小さくなってきたのでしょう。
これでも、マダマダ大きく感じます。
ここで、火力が多く出てきたので、1時火葬炉の燃焼スウィッチを切って外部からの空気でそのまま燃焼することに致しました。
火葬開始が14時53分でした。
15時丁度に一次燃焼室のスウィッチを切ってから4分間そのままでいたのですが、火力も直ぐに落ちてしまったので再点火です。
すると、15時8分に火力が直ぐに強くなり過燃焼の恐れが出てまいりました。
直ぐに強制消化を行なって様子を見ましたが、覗き窓からボア、ボアと火が飛び出ています。
直ぐにスウィッチを切って自然火葬に致しました。
遺体の廻りに火が回り、下からも横からも遺体を包んでいるように火で囲まれました。
15時13分 一次のスウィッチを切ったり、点けたりしています。
この繰り返しの中で、点火してから消すまでの時間が段々伸びてきています。
丁度13分で前回点火している期間が3倍以上になりました。でもお腹の廻りの脂肪が溶け落ちてボタボタ路の上に落ちていきます。
16分 モット点火している期間が長く伸びています。
19分 一次を点けてから1分以上も燃焼を継続していても、過燃焼のような状況は起きません。そのまま継続して燃焼を続けました。
24分 火葬炉の覗き窓の蓋を閉める事にいたしました。閉めてみますと少し煙が出てくるようになりましたので、ので少し覗き窓の蓋を開けてやりますと直ぐにこのうっすらとした煙は消えてゆきます。
25分 送風機の蓋も半分以上開いていたのを1cm9ミリ位に閉めて様子を見ます。
一次が931度、二次が1029度です。暫くすると二次が少し上がってきたり直ぐに下がったりしています。
26分 もうそろそろでしょう。
二次の火葬炉が1034度で止まり始めましたので一次だけの火葬で、二次を切ることに致しました。目いっぱい開いていた一次の空気弁も180度の角度まで締めての火葬に入ります。
28分 状態が落ち着いて来ましたので、一次火葬炉を低燃焼から高燃焼に切り替えです。
この切り替えてから30秒経っても異常はありません。
30分 12度の角度に一次を閉めての火葬に入りました。
これで、通常な完全な燃焼体制に入りました。後は時間の来るのを待つだけです。
この後にすることは、お骨が邪魔をして燃えない場所を見つけて邪魔しているお骨を少し動かして炉内の火の通りを浴します。そして完全な燃焼終了を迎える様にまっしぐらに突き進むことなのです。
この様にして火葬は終了しました。
火葬時間は、14時53分から15時43分の50分間の火葬でした。
火葬したお骨を見て「小さいね。少ないね。」「みんな脂肪だったんですね。」「よく食べたから。」と話し込んでいます。
悪い所は肝臓廻りの骨が真っ黒で、足が1本黒くなっていました。「ヨタヨタしてよく歩けなかったんです。」「可愛いね、綺麗だね。」と言いながらお骨上げです。
「3匹いて今まで2回は高尾霊園でした。」「今回は口コミで見てココに決めました。」「皆4寸なので骨壷を揃えたいです。」と言って骨壷は4寸にしてゆったりと入れることに致しました。
ヨークシャテリアも体重が普通の2倍もあると、ここに書いてあるように凄い脂の料なのです。ですから頻繁に火葬炉を調整して様子を見ながら対応することが必要です。
火葬が終わってから炉の中を見るとまだまだ炉の断熱材が黒くなっていましたので、相当の脂の量だったのが分ります。
無事にあんなに大きいヨークシャテリアの火葬がスムーズに出来てとても気が晴れ晴れするような気持ちです。
無事に終わったことや、お客様もこのペット霊園を選んでいただけたことに大変感謝してこの火葬を終了できました。