今日の一番遠くからのお客様は、岩手県宮古市からコザクラインコの火葬でワザワザいらっしゃいました。
12時40分ゴロに「こちらには着いていますから。」とお電話を戴きました。
「14時30分の予約で朝から岩手県を出発して早めにこちらの近くまで来て時間調整をしているらしい。」と思いました。
私達も、ワザワザ岩手県宮古市からいらっしゃるので、こちらも時間を余裕を見て次の火葬の時間をゆっくりと取ってあり、前の火葬からの時間もゆったりと取っておきました。
本日は、月曜日で今年の傾向だと一番火葬が少ない日に当ります。
年によって異なりますが、金曜日が一番少ない曜日に当る場合と、月曜日がそうな場合があります。
ですから、この月曜日や金曜日は比較的時間をゆったりと取っておいて大丈夫なのです。
特に岩手県からいらっしゃるのですから早く来ても大丈夫な時間配分にしておきました。
前の火葬が12時43分に終わり、それからお骨の説明やお骨上げをして終了になりますので、13時30分にはお迎えすることが出来ます。
その旨、お客様にお伝えしたのですが、お客様は時間通りにいらっしゃりたい様子でしたので。「14時30分にお待ちしています。」とお伝えしておきました。
お客様は、岩手県の宮古市から昨晩の21時に夜行バスに乗っていらっしゃったそうです。もう朝の7時30分には、品川へ着いていたそうです。
時間つぶしをしてからこちらのペット霊園へいらっしゃってくれたのだと思います。
それにしても深夜のバス旅行で大変だったと思います。
お客様は、「お経もお花も何もいりません。
唯火葬をして頂ければ。」というご希望でした。
ペットちゃんは、インコちゃんでもコザクラインコちゃんでした。
グリーン系でブルーが少し混じったとても綺麗なコザクラインコちゃんで、お客様がとても大事に可愛がっていた様子が端々で出てきます。
その一端は、お別れするときにコザクラインコちゃんの口ばしを大事そうに愛しそうにゆっくりと撫ぜてやってお別れをしていらっしゃいました。
このようにゆっくりと丁寧に口ばしを摩って遣るのですから、とても愛していなければ出来ないしぐさです。
また、家から持参したと思う、小さなお花をコザクラインコちゃんの脇にビニール袋から出して置いていらっしゃった事もとても印象的でした。
ゆっくりとお別れをしてから、火葬炉に点火です。
お客様は、涙を流しながら火葬炉の脇で煙突を眺めていらっしゃいました。
コザクラインコちゃんと一緒に過ごした日々を煙突から出ている排気のユラユラを見ながら思い浮かべている様子です。
唯見ているだけで一つも口を開きません。
お客様は、「コザクラインコちゃんがいざ逝かれてしまうと辛いです。」と言っていましたが、その辛さをじっと耐えている様子にも見えました。
火葬時間は25分で終了しました。
火葬したお骨は、白くて綺麗でクチバシや下顎がそのままの形で、お顔が火葬炉に入れた形のままですっかり残っていました。
又、足の指先から羽や背骨が確りと固まった形で残っていました。
老衰だと言っていましたが下腹部に小さな黒いものがありました。
「お宅はインコの火葬が上手だと聞いたので」と言っていましたが、とても綺麗に真っ白なお骨を見て満足した様子です。
言葉は、何も発しなかったですが、一つづつお骨を丁寧に骨壺に入れて持帰りです。
お帰りになる時は、八王子行きのバス停を案内しました。
これから、また岩手県の宮古市まで夜行バスでお帰りになるのでしょう。
とても遠い所から来て頂いて感謝すると共にお客様の御期待の大きさに身が引き締まる思いも致しました。
これからも、一つづつ丁寧にお客様のお気持ちを大切に火葬して行きたいと思っています。