大型火葬車を新しくして約1年半が経ち、とても使いよく火葬をしております。
然しながら、これで完全という製品はありません。
これが出来ると、「もう少しこうしたい、ああしたい。」と思うのは当然の事であり、この小さな積み重ねからドンドン使いやすい火葬炉に変わっていきます。
今回も、小さい事ですが3点の改造を行いました。
1、まず最初に、したのが火葬のお骨をお客様にそのままの形でお持ちするためのトレーの置き場の改修です。
今までこのトレーの置き場において、車が発車したり停車したりするとこのトレーが奥の方に動いてしまって、取れなくなってしまった事もあります。
そこで、トレーが奥に行かないように紐で縛って奥に行かないようにしたのです。この方法では、一々トレーをしまう時に紐で縛らなければなりません。とても手間が掛かりました。
そこで、今回はトレーを置く台を作り、その台に穴をあけて、9ミリのTの字の金具を穴に差し込んで止める方法を考案しました。
小さな鉄材を溶接したり、切ったりつないだりする作業をして如何にか使えるような物ができました。
使って感想はとても良い感じです。
続いて、
2、炉の中の壁に、ペットから噴出する液体が炉の外に零れ落ちないようにする為のマットを貼っていました。
この火葬炉で問題があるのは、ペットから出る脂分が中々燃え尽きないで、火葬自体が終わってもとても多くの時間が掛かってしまう点でした。
この問題を解決するために、炉の改修をして脂分が早く燃え尽きる様にいたしました。この改修で炉の外側にボーダーの為に貼ってあったマットを取ってしまいました。
そこで、噴出する液体が炉の外に出ないようにしてあったマットと取ってしまったボーダーマットの間の5cmもある隙間をなくす様に、壁に貼ってあるマットの張り替えをすることに致しました。
炉の中に入って作業ですからとても体の自由が利かず作業は遣りずらかったのですが、めいっぱい下に貼って炉のボーダー部分と擦りあう様にしてみました。
これも、チョッと冒険でした。
擦れるように貼り付けると、隙間が無くなって隙間から過燃焼した黒い煤が炉の外に出ないようになります。
然しながら、下に擦っていますと炉を開け閉めするときに剥がれてしまいます。それがとても心配でした。貼ってからすぐに炉に火を入れて高温で燃焼させて張り付けたマットと壁も張り付きを良くして剥がれるのを防ぎました。
これも、数回火葬した感想ですが、問題ないようです。
そして、
3、炉のペットちゃんを寝かせる部分の真ん中を凹面にしてみました。これは火葬しながら動くペットちゃんを網の外に落とさないための改良です。
2.5cm真ん中を凹ませることにしました。
このへこみを作る事に依って、火葬中動くペットちゃんを少しでも弄らなくても良い様にしたつもりです。
この3点の改修を致しました。
これで暫くやってみて様子を見る事にいたしました。
どれも、改修してから数回火葬した感想は、概ね問題ないみたいです。
問題がなければ成功です。
この小さな改良が、少しずつお客様が望んでいる、「綺麗な火葬」が出来る原動力になるのだと信じてやっています。