藤沢市湘南台からイシ亀に火葬に見えられました。
「13時チョッとすぎに15分位遅れます。」とお電話いただき、「いまどちらですか?」と質問すると町田を出た辺りですと言っていました。
16号が込んでいるのでしょうか。
藤沢市湘南台から来るルートは
藤沢街道から厚木街道に入って16号で来るというルートで1時間40分ぐらいと出ています。多分このルートで来たと思われますが。
霊園に到着して手に持ってきた小さな小箱にイシカメちゃんは入っていました。「1キロ前後です。」と電話で話していましたが、どう見ても300g〜400g位でしょう。
計測がご希望だったので、計ってみると何と200gです。
「もっとあるかと思っていました。」と言っていましたが、小さいイシガメちゃんですね。
申込の時に「ホームページを見て決めました。」「お宅の場合、親切にお骨上げの仕方等が書いてあったので。」と言っていました。
遠くから来るのですから、余程大切な亀ちゃんなんですね。イシカメちゃんは日本古来の亀ちゃんではなかったかとチョッと調べて見ました。
日本の川や池などで良く見られるのは、イシガメ、クサガメ、それと外来種のミドリガメだそうです。と書いてありました。
イシガメの特徴は。
- 甲羅と頭が黄土色っぽい黄色掛かった茶色。足と尻尾が黒い。
- 甲羅に立ての線(キール)がなく平べったい感じの甲羅をしている。
- 目が大きく、クサガメと比べて頭と脚がほっそしりている。
礼拝所でお葬式を行い、火葬炉に載せてお別れして点火を見届けました。今日のイシガメちゃんは10センチ位の小さい亀ちゃんでしたので、お布団火葬で行いました。
火葬中の亀ちゃんは、甲羅が割れても脇に落ちて行かないで、そのまま残っていくタイプでした。甲羅が平らな亀ちゃんなのでそのままになるんでしょうね。
小さい亀ちゃんですから、火葬時間も25分で終了です。
お布団に載せたままでお客様の元に運んでみて貰いました。
お客様が癌といっていましたが、火葬したお骨を見て「何処が悪いんですか。」と質問を貰いました。「ここです。」と持っていた箸で指しても甲羅があって良く見えません。
「これから、甲羅をどけながら悪い所を見つけましょう。」と言ってお骨上げを開始してもらいました。甲羅を一枚づつ骨壺に入れながら取り除いていくと内臓が見えてきます。
肝臓の辺りに1センチぐらいの大きく真っ白な塊がありました。「そうです。これは肝硬変になった肝臓なんでしょうね。」と言ってお客様に箸で摘まんで手の上に取ってもらいました。
その塊を押しつぶすと硬くてグズグズと壊れます。「硬くなった肝臓ですよね。」
又、その両脇に焦げ茶色の塊がありました。きっとこれがお客様が死亡原因で癌と言っていたのでしょうね。
甲羅を取っていくと小さなお骨がいっぱい見つかります。頭のお骨は下の甲羅の上に綺麗に残っています。背骨、手、足そしてこのイシガメちゃんのオスの特徴である尻尾のお骨が長く続いています。
「こんなに、イシガメの尻尾って長いの?」とお客様はビックリしていましたが、本当に長いですね。
そんな話をしながら、別に用意したお骨を置く場所にお骨だけ拾ってそのままの位置に置いていきます。
当然、甲羅はそのまま骨壺に入れて行ってお骨を拾い終わると甲羅のお骨を骨壷に並べました。
そして、別に置いておいたお骨をあった様に骨壷の中に並べてお骨上げは終了です。
頭から尻尾まで綺麗にお骨上げが出来てお客様はご満悦の表情です。
何もおっしゃいませんでしたが、「ここに来て思い通りのお見送りが出来て良かった。」と思っているのでしょう。お客様もニッコリです。
これから、長時間運転してお帰りになりますが、ぜひお気をつけてお帰り下さい。
イシガメちゃんの成仏をお祈りしています。