リピータのお客様です。
お客様から、「明日の20時30分に福生市加美まで出張火葬でシーズ犬の立会火葬をお願いします。」と行き成りのご用命でした。
通常は20時を最終にしているのですが、リピータのお客様ですし、場所も福生市ですから本社からも20分ぐらいの距離ですので快くお受けさせていただきました。
前回は、猫ちゃんの移動火葬の一任火葬でしたが、今回はシーズ犬の移動火葬で立会です。
体重も5キロ前後と言うので計測して行う事になりました。
お客様のご自宅に訪問させていただき、体重を計らせていただいたら5.2キロです。
「火葬は自宅ではない所でお願いします。」と言っていまいしたので近くの球技場の脇で行う事に致しました。
ご自宅から2分ぐらいの距離で非常に近い所です。
火葬場所で大事なペットのシーズ犬ちゃんを火葬炉に載せて、お花や食べ物でいっぱいに飾りました。
火葬場所までいらっしゃったのは女性だけでした。男性陣は「家で火葬して戻ってくるのを待っています。」と家の中から出てきませんでした。
キッと一緒に行くのが辛いんでしょう。一緒に火葬に行ったお婆ちゃんは、やっぱり辛くて点火の時にはそれを見ていられませんでした。
「寂しいです。」と言って点火の時は火葬車から離れてじっと我慢をしていたようです。
火葬中は、皆様車の中でズットまっていました。始めは火葬車の後ろに止まっていたのですが、火葬開始したら火葬車の前の方に行っていました。
やはり、火葬する作業を見ているのも辛いのでしょうね。
つくづくその様に実感させていただきました。
夜間の火葬は、一番きお付けなければ行けないのが、煙突からの炎です。
昼間は、同じ条件で火葬していても炎が煙突から出ているのが分からないのですが、夜間になるとすぐに分かります。
火葬炉の中の燃焼が順調に進んで全く問題ない時でも、気を付けておかなければ煙突から炎が上がっている場合もあります。
煙突から炎が上がりますと、それを目撃した人は車が燃えていると錯覚してしまうこともあるようで何回か言われたことがありました。
今回も、火葬開始してから5分後位で一旦火柱が見えました、こちらも注意していたのですぐに対処しました。夜間火葬では、火葬して5分後位から火の回りが良くなりますから炎が煙突から出て見えてしまいます。
出た時点ですぐに対処していますので、1秒位の間の炎だったと思います。
後は、そのまま脂の燃え上がるのを防いで火葬を継続いたしましたので全く炎が出ることはありませんでした。
火葬時間は、40分間です。
本当は35分で終わることも考えたのですが、お骨の所にかなり大きい燃えカスが残っていたので5分間様子を見てから火葬を終了いたしました。
火葬炉を開けてビックリでした。
何と、肝臓が肝硬変になっていて直径3センチ位の豆炭の燃えカスみたいな薄茶色の塊が二つありました。
又、肝硬変の塊の下に黒くなっている燃えカスもありました。
火は、確りと通っているのですが色は凄く黒いこげ茶なのかもしれません。兎に角腎臓と肝臓の間がこの色の燃えカスになっていました。
お客様が死亡原因は「副腎の破裂」と言っていましたので、その部分は血の塊だったのでしょう。
そして、肝硬変の塊を除去するとその下に腫瘍の焦げ茶色の塊がありました。
「やっぱりあったんですね。」と。
「腎臓も肝臓も悪かったのが良く分かりました。」「でも、小さくなってしまうのですね。」と言いながらお骨上げをしていました。
喉仏を見て「本当に観音様みたいですね。」とも。
4寸の骨壺に7分目程のお骨の量でしたが、大事そうにお持ち帰りいただきました。
多くの病気を持っているシーズ犬ちゃんでしたが、どうぞご冥福をお祈り申し上げます。