今日は、ペット火葬をする場合の火葬炉にペットをどのように寝かせるかについて書いてみます。
火葬炉によって寝かせ方はまちまちかも知れませんが、当園で遣っているのは、頭を前にして右側の頬っぺたを下にする寝かせ方です。
又、お顔を後ろにしてお尻を火の吹き出し口に近づけた寝かせ方をする業者もいます。どの業者にしても共通するのは、その火葬炉の性質上火がどの様に火葬炉の吹き出し口から出ているかによって「寝かせ方は一定している。」という事です。
同じ寝かせ方で一定していることに寄って、火葬している状況が瞬時に分るからです。ペットの大きさや太り具合によって火葬炉の中でペットちゃんたちは様々な動きを致します。
私達が遣っている頭を前にして右ホッペを下にした寝かせたペットちゃんたちを例にとって話を進めてみますと、ペットちゃんたちは頭の位置を中心に下記のような動きを致します。
- 頭を後ろに反らせてから元の位置に戻ってくるタイプ
- 頭を後ろに反らせてから頭を持ち上げてくるタイプ
- 頭を後ろに反らせてそのままのタイプ
- 全く動かないタイプ
1番と2番は首から一旦後ろに頭が反ってしまうのですが、1番がそのまま戻ってくるのに対して2番は反った頭が上に上がってから燃え尽きるに従って頭が下に落ちてくるタイプです。
2番の場合は、その位置によって頭が何処に来るか推測して直してやる必要があります。この様に上に頭を持ち上げるタイプに初心者の時に遭遇するとビックリしてしまいます。
3番は様子を見ていて、頭が戻って来ないと思ったらすぐにペットちゃんの位置をずらしてやって始めの様に火が背中に当るようにしてやらなければなりません。
頭を前にして火葬する利点は、頭の後ろの首に繋がっている穴から頭の中に火が入って頭の中を綺麗に燃えさせてくれるからです。
また、頭に直接火が当らないようにずらして直接当るのは背中にしているので頭のお骨が綺麗に残ることが出来ます。
この方法での欠点は、火葬が進むに従って肩甲骨が火の通りを邪魔をすることです。又お尻が吹き出し口から遠いので時間が掛かることです。
でも、この欠点を差引いたとしても、綺麗に頭や喉仏が残った方が良いですし、内臓に火が通りやすくて綺麗に燃えきった方が良いと考えています。
お客様に依っては、ペット霊園に連れてきた形が左ホッペを下にしているのでそのままの形で火葬して欲しいと言って聞かない方がいらっしゃいます。
その場合は、事情を説明するのですが、如何しても向きを変えるのが嫌だという時はそのお客様の要望通りの寝かせ方で火葬いたしますが、火葬炉の性格上綺麗に火葬出来ない場合もあります。
私達は、開園以来色々なペットちゃんの火葬をして参りましたので、殆どお客様のご要望を聞くことが出来ますが、ヤッパリ今までの経験上右側のホッペを下にした寝かせた火葬した方がより綺麗に火葬が出来てお客様の満足感に溢れるお顔が拝見できます。
今回火葬炉にペットちゃんの寝かせ方について書いてみました。
どうぞご理解賜りますようお願いいたします。