本日の最終の火葬は、入間市への移動火葬です。
オスのゴールデンレトリバーで12歳10ヶ月の体重が31キロの素晴らしい体格の大型犬でした。
最近、あまり大きいペットちゃんを火葬していないのですが、30キロを超える大型犬を火葬するのは久しぶりです。
お仕事の都合で18時が指定の時間でした。
お客様のお宅に伺うとコンクリート擁壁の所に車庫があり、その中に氷を上に載せてタオルで覆って寝かせてありました。
ここなら、直接日光が入らず、比較的温度が低く抑えられる事が出来る最高の場所です。
大型犬は、移動が大変難しくて保冷自体も発泡スチロールの箱に入れることも出来ないのでとても大変です。
この季節では、日向に置いておくと30分でウジが湧いてしまいます。もしそうなった場合は、飼い主さんがビックリしてしまうような悲惨な状態になります。
ですから大変ですが、この車庫でしたらもしもソウナッタ場合でも比較的大事にはならない所でしょう。
火葬炉に載せるのも30キロを超えると大変です。
男二人でやっと持ち上げるような状態になってしまいます。
火葬炉に載せてビックリしました。
とても、大きなお尻をしていたことでした。
確りとした体格でもしかこれが、脂肪太りでしたら大変な火葬になります。
チョッと心配が脳裏を横切りましたが、今回は確りとS火葬の段取りを取っているのでもしそうだったとしても大丈夫です。
火葬は、お客様のご自宅から6分の距離にある、畑とお墓がある場所で行いました。
点火して、暫くはスタッフ二人が役割分担して、一人は火葬炉を操作する係、もう一人は火葬している車をチョッと離れて見ていて、色々と問題が出ないかを監視する係です。
火葬し始めて、煙突から問題になる煙や臭い、そして夕方になっていますので煙突から火柱が出ないかを見ている必要があります。
この見張りは、もし問題が出た場合でもすぐにそれを火葬炉の操作をしているスタッフに知らせて問題が大きくならない内に対処することが出来ます。
今回の火葬は、ゴールデンレトリバーの体も大きかったですので最悪の場合も想定していましたが、15分経っても全く問題ありませんでした。
25分、35分、45分経って炉の中を確認したのですが、とても良い色の炎で非常に順調な火葬が続いています。
温度も、一次火葬炉が700度から800度位で推移してます。
30キロを超すゴールデンレトリバーとしては、とても稀な火葬のケースだと思います。
炉を操作しているスタッフと話をしたのですが、「この子は脂分がとても少ない筋肉質の犬ちゃんなのでこのままの火葬を続ければ大丈夫。」という事になりました。
火葬時間は、115分間でした。
火葬中も全く問題なく火葬は終了いたしました。
立会の移動火葬ですので、火葬が終了するとお客様の元に戻ってお宅でお骨上げをするか、それともこの火葬している所にお客様に来て貰ってお骨上げをする必要があります。
今回は、家の前の道路も狭くて火葬車を停めて炉内のお骨を出し入れする事が出来ない所だったので、火葬しているこちらまでお客様に来てもらう事に致しました。
火葬が終了するチョッと前にお電話したらすぐにお客様はいらっしゃってくれました。火葬炉のドアを開けるのは丁度お客様が到着して間もなく火葬炉の蓋をあけました。
チョッと遠巻きに見ていたのですが、炉台を炉の中から出してからお客様に近くに来て貰って火葬したままの所を見て貰いました。
「小さくなってしまったね。」と言うのがお客様の第一声です。
火葬炉自体は、真っ赤になって出て来ています。その受け台の上にゴールデンレトリバーちゃんが、火葬炉に載せたままのその姿でお骨になっています。
炉の上から特大のトレーに移して火葬車の脇でお骨の説明から始めました。
このゴールデンちゃんは、お客様が癌と申告されたように肝臓に大きな腫瘍の燃えカスがありました。
お客様に説明すると、頷いて納得した様子です。またお鼻の前の部分が欠けていてお客様に「お口は臭くなかったですか?」と聞くと「臭かったです。」と返って参りましたが、歯周病があってお口の前の部分がスカスカになって崩れていました。
お客様が興味を示したのは、足の指先の爪みたいになったお骨です。「本当に爪の様ですね。」と言っていましたが、珍しいものを見たようなお顔をしていました。
31キロの大きなゴールデンレトリバーちゃんでしたが、6寸の骨壺に綺麗に入ってお骨上げ終了です。
お帰りには、大きなお骨を胸に抱いてお帰りになりましたが、ありのままの綺麗なお骨を確り見る事が出来て納得した様子でした。
大きなゴールデンレトリバーでしたが、無事に火葬が終わってホッとして帰路につきました。