それは、老人ホームからの一本の電話でした。
「高齢者の人が亡くなってペットの遺体が一体置いてありました。埋葬のみお願いできますか?」というとても寂しい電話でした。
身内のないお年寄りが最後の住まいとして選んだ場所でした。
そこで、以前飼っていた犬の遺骨を持って来たものだと思います。
引取りの依頼なので、亡くなったお年寄りの担当者と一緒に部屋の中に入っていくと、棚の上に遺骨と写真、そしてコップに入れたお水、線香立てやお線香、鈴などがおいてありました。
キッとそのお年よりは、毎日お水を交換してお線香を立ててご供養していたことだと思います。
骨壷に名前がメリーと書かれていました。
写真を見るとヨークシャテリアのとても愛らしくて可愛い犬です。
この写真を見ながら毎日のお参り、ご供養がこの人の毎日の日課になっていたのだろうと推測する事が出来ます。
老人ホームの担当者は、唯「お骨と写真を引取ってくれれば良い。」と言うことでしたが、「とてもお骨と写真だけを引き取って埋葬しておけば良い。」ような気持ちになれませんでした。
そこで、その棚に向ってお経を上げてから骨壷と写真を引取ってきました。
霊園に戻ってお骨は共同墓地へ埋葬をスタッフが行ないました。
でも、唯埋葬すればいいとは思いませんでした。
折角だから、写真をこのブログに掲載してご供養をしたいと思ってここに掲載させていただきます。
身内が誰もいないお年寄りにとっては、このペットちゃんの遺骨をお守りする事が唯一の生きがいだったような気がしてなりません。
ここに掲載することに寄って少しでもご供養になればと思っています。