「今日、猫の立合火葬をしたいのですが出来ますか?」と電話が掛かってきました。色々と時間の調整をして15時の予約でお受けさせて頂きました。
お客様の到着は、14時35分。
前のお客様のお骨上げを遣っている最中でしたので、暫く車の中で待っててもらいました。今日の気温は35度という真夏日で、待っている車もクーラー全開でした。
前のお客様がお骨上げを終了して、丁寧に頭を深々と下げてお帰りになる姿を車の中でずっと見ていらっしゃいました。
10分ほど車の中で待って貰ってから、準備が終わりお客様を礼拝所にお迎えして、段ボールの中に入っている猫ちゃんの確認させていただくと、タオルを掛けてありお顔が覗けて見えましたが、とても綺麗な寝顔でした。
年齢を聞くと何と16歳だそうです。
シャム猫のゴンちゃんが猫の中でも最長寿記録の28歳を持っていますが、このゴンちゃんは特別で16歳は長生きですよね。
このシャム猫ちゃんは、以前は7キロ位あったそうですが、年齢が高齢になる都度痩せてきて現在の体重になったそうです。
この2週間は、食べ物も余り食べらせずにウンチの余り出なかったそうで。
可也苦しんで亡くなっりました。とお客様は言っていらっしゃいました。
礼拝所で、お客様のご要望もあり、しっかりとお経を上げさせていただきお葬儀を済ませてから、火葬車の火葬炉へ連れて行き、お客様の持参したバラのお花とペット霊園で摘み取っておいたお花をシャム猫ちゃんの廻りに飾ってお花いっぱいのお別れをさせて頂きました。
火葬時間は、45分間で終了。
火葬したお骨は、真っ白で肺辺りがチョッと悪そうでしたが、殆ど老衰の感じのお骨でした。
でも、このシャム猫ちゃんは大きいですね。
以前7キロあったという事が火葬後のお骨の大きさで分かります。
通常は、骨壷は3寸か3.3寸の骨壷で猫ちゃんは入りますが、今回のシャム猫ちゃんはその骨壷には見るからに入りません。
それと、素晴らしい事が二つありました。
一つ目は、仙骨が背骨の一番下のお骨が確りと付いて残っていました。
通常、仙骨と背骨は離れてしまっていますが、今回はその背骨が仙骨と一体となって残っているではないですか。ビックリしました。
二つ目は、頭蓋骨と左側の顎のお骨がこれまた確りとくっ付いて残っていました。頭蓋骨が横向きにひっくり返っているので、お客様にお顔を平らにするように元通り直したのですが、顎のお骨も外れませんでした。
この顎のお骨が付いたまま、頭蓋骨を骨壷にもそのまま入れることが出来ました。
顎のお骨と頭のお骨がくっ付いているまま骨壷に入れられることは殆どありません。今までこのお骨上げをいっぱい遣ってきて多分3回目ぐらいです。
顎のお骨と頭蓋骨が一体で見られる事は、シャム猫ちゃんのお顔そのものが、お骨になってしまっていますが、生きているときのそのままの姿が思い浮かべる事ができます。
また、背骨の大きさも中型犬の小さいぐらいの大きさがありました。通常の猫ちゃんの大きさではありません。
こうして、お骨上げも綺麗にお客様の思うように行われ、お骨の量も4寸の骨壷に丁度8分目程ありました。本当に大きなシャム猫ちゃんでした。
お骨上げを終えられたお客様のお顔は、笑顔が漏れて確りと思い道理の火葬が出来た喜びに溢れる表情でした。お帰りになるときに、ニコニコと零れ落ちそうな笑顔でお帰りになりました。
私達も、その笑顔をみてホットした思いです。
大切な、大切なシャム猫ちゃんの最後のお見送りにご一緒に参加できたことがその笑顔を見て私達の励みとなりました。
お客様が無事でお帰りになります事と、シャム猫ちゃんのご冥福を心からご祈念申し上げます。