雑種犬の立会い火葬のお客様から犬ちゃんを火葬炉に入れてお別れしているときに質問されました。
予約時間とピッタリにいらっしゃいました。
タオルに包んで抱っこしていらっしゃいましたので、当園で用意したベットに礼拝所で寝かせていただきました。
その間、「車じゃない。」とチョッと不安な声を発していましたが、お父さんの「いいの、いいの。」の一声で皆さん礼拝所に入って来ました。
この霊園が気に入らない雰囲気です。
ベットに寝かせてある犬ちゃんの目が開いていたので、目を閉じましょうか。と聞くと「何故閉じなくてはいけないのですか?」と言われたので目を閉じることを止めました。
「このタオルに包んだままで火葬したいのですが。」と言われたので、タオルに包んだまま火葬するとタオルが残ってしまったりしてお客様がお困りになることになります。と言ってタオルを取ってもらって火葬することをお奨めいたしました。
お葬式ですが、お経を上げて良いですか?と聞くと年配のご夫婦はお願いします。と言いましたが娘さんは「お経はいいです。」との事でした。
お経はやめてお線香だけ上げていただいてお葬式とさせていただきました。
火葬炉には、犬ちゃんを抱っこして持参したお花で飾ってお別れです。
今度はお母さんが「こういうの嫌。」と言って火葬炉の傍から離れて行きました。
お母さんはお別れしているの凄く辛かったんでしょう。
この時に「どの位お骨は残りますか?」と質問を受けました。
少ししか残らないのか、それとも確りと残るのか初めてでしょうから分らないのでしょう。
こちらの答弁は、大丈夫です。確りと綺麗にお骨は残ります。と答えても半信半疑のような顔をしていました。
色々な感情があるのでしょう。
お別れするのが辛すぎたり、車ではなくてモット立派な施設を想像していたり、無茶苦茶な火葬をされてしまうのかいろいろあると思いますが、火葬炉でのお別れも終了して点火を見届けた貰いました。
きっと一番可愛がっていたのが、娘さんなんでしょう。
点火してからもずっと傍にいて火葬の様子を見ていらっしゃいます。
点火してからお客様が礼拝所に入るのを待って今後の火葬の予定や流れを説明させていただきました。痩せていましたが、元は大きかった犬ちゃん見たいですから、50分位掛かるとご説明をして火葬した後のお骨をこちらに運びます。
その際、今火葬炉に入れたままの姿でお客様の前にお持ちしますので、もしかすると病気の状況が分るかもしれません。
急激に痩せてしまった犬ちゃんに多いのが癌です。その場合はこげ茶色の塊が確りと残っています。またお薬を飲んでいると青い色が悪い部分に付いています。
とご説明をすると「そうですか。」と頷いてくれました。
唯私達は医者ではないので、ハッキリした事は言えませんが、毎日何体も火葬しているのでお客様から病状を聞くことに依って学習しています。
その為、アドバイスをする事も出来る場合もあります。と答えておきました。
火葬中も娘さんがずっと火葬炉の脇で見ていました。とても大切な犬ちゃんだったんですね。
火葬が終了したときは、皆様火葬炉の周りに集まってきましたが、温度が1000度で火葬しているので火傷するといけないので礼拝所に戻ってトレーに載せて犬ちゃんがそこに行くのを待ってもらいました。
お骨の説明もお客様はお骨に触られるのが嫌なんでしょう。
説明もほんの少しでした。でも説明したお骨は皆さん納得して頷いていました。
今回の4.2キロの雑種犬の火葬時間は40分間で終わりましたが、以前大きかった時は13キロ位はあったと言っていましたがモット大きかったと思われます。
お骨が太くて通常の4寸では入らなくて、5寸の骨壷に8分目程になってしまいました。キットかなり大きかったんでしょう。痩せてしまったのは肝臓に腫瘍がありました。キットそれに依って急激に痩せたものと思われます。
お帰りは、皆さん満足したらしく「有難うございました。」と笑顔でお帰りになりました。
当初、思惑と違って色々と試行錯誤をしていたのでしょうが、綺麗な火葬が出来て大事な犬ちゃんの火葬したままの姿でお骨上げが出来、キット段々ここで火葬したことが良かったと思うようになったのではと想像します。
可愛がっていれば入るほどそのペットちゃんに掛ける思いは一杯あると思います。
そのため、霊園に遣ってきて思惑と違ったとすれば感情が色々変化します。その中で段々自分の思っていた以上のお見送りが出来たことで機嫌が直ったのだと思います。
お客様の思うような火葬を確りと遣ってまいりますので、これからもよろしくお願いします。