12時20分ごろに2台のオートバイでいらっしゃったお客様がありました。
13時のお客様とは分らなかったので、お参りですか。と聞くと「13時からお願いしている〇〇です。」とおっしゃいました。
何とオートバイの後部座席に犬ちゃんを夏がけ布団に包んで連れていらっしゃいました。
食事を取ったばかりでしたが、すぐに霊園のトレーを用意して礼拝所でその犬ちゃんをトレーの上に載せて安置しました。
体重は計測すると15.2キロです。
雑種犬だと言っていますが、何と何の雑種だか分りません。痩せてしまって体重は減っていますが、大きな犬でした。
礼拝所でお葬式を行い、大型の火葬車に載せて霊園のお花と食べ物などを入れてお別れです。火葬炉の蓋を閉めるときに奥さんは泣き出しそうなお顔でその作業を見つめていらっしゃいました。
火葬車の出棺を見送ってから「火葬時間が2時間掛かるなら暫く時間つぶしをしてきます。」「でも良い所にお願いできて良かったです。」と行ってからオートバイ2台で出掛けていきました。
1時間半ぐらいでお帰りになりました。
そのすぐ後に火葬車が戻ってきました。お客様たちは早速火葬車から大事な犬ちゃんの火葬したばかりの姿を見るために火葬車が止まった後ろの高台のベンチの所で火葬車の火葬炉が空くのを確りと立ち会いました。
「あら、〇〇ちゃん。」「入れた時と全く一緒の格好。」「綺麗ね。」と色々言葉が飛び交います。
火葬炉は未だ熱いので、このベンチの所だとお客様が火傷したりする心配がないので最近火葬炉を開ける所から立ち会いたいと言うお客様にはこの場所を推奨させていただいています。
写真も一杯取りました。
礼拝所に火葬炉から霊園の大きなトレーに載せてお客様の前に火葬炉に載せたままの姿でお骨になった〇〇ちゃんをお出ししました。
〇〇ちゃんのお骨の腎臓と肝臓が黒くて悪かったみたいです。お客様も「腎臓が悪かった。」と言っていました。でも他のお骨は真っ白でとても綺麗でした。
特に、頭から背骨、骨盤、そして足のお骨を弓なりに寝かせたままの姿勢ですから一目瞭然に色が変わっている所がよく分かります。
体重15.2キロの子でしたがお骨が大きくて5寸の骨壷にも入らない骨太の犬ちゃんでした。
頭のお骨だけでも5寸の骨壷に縦にしても入らない大きさでしたので大型犬用の6寸の骨壷になってしまいました。
お客様が、「この骨壷を持って家に入るところを誰かに見られたら、家族が亡くなったと勘違いされそうね。」と言っていました。
お骨の説明でも、喉仏の綺麗な形と第一頚椎の形やそれが確りとはまるのに頷いて見ていましたし、小さな足の指先の爪みたいに見えるお骨に目を丸くしていました。
お骨上げも銘々ゆっくりと丁寧に行われ6寸の綺麗に入りました。
15キロの雑種犬のお骨とは思われない太いお骨でした。
骨壷を受け取りお帰りになる時にリックサックに骨壷を入れて背負ってバイクに乗りました。
「本当に良いとこで思いどうりの火葬が出来てよかったです。有難うございました。」と言って2台のオートバイで颯爽と帰っていきました。