10時からのお客様ですが、東久留米からいらっしゃいまして礼拝所に猫ちゃんを運んだときの言葉です。「何歳ですか。」「19歳です。」「凄く長生きです。」「でも、もう少し生きていて欲しかったです。」との会話がありました。
私たちが丁度ペット霊園に着いてから10分位してお客様がお見えになりました。
東久留米からですから、混んでるかも知れないと思ってチョッと早めに来たのでしょう。
霊園に着いてから、駐車場にお迎えに出ると、お客様はすぐに車から下りてきて「ここで火葬ですか?」と聞かれました。「はい。そうです。」と言うと「お寺みたいなのかと思いました。」
「まずかったですか。」「いえ、そんなことはありませんが。」と打ち消して「息子も向かっているのでチョッとここにいます。」「分りました。受付だけ済ましますか?」「じゃあ、そうしようかしら。」
礼拝所へは、スタッフが車の後部座席にダンボールに入っている猫ちゃんを持って礼拝所へ運びました。
ダンボールの脇から猫ちゃんの顔が見えます。とても優しそうなお顔の猫ちゃんでした。
そこで、会話する中で前記のような「もう少し生きていて欲しかったです。」と言う一言をいただきました。
それから15分位して息子さんが到着して全員が揃いました。
お葬式を始める前に皆様猫ちゃんを触ってお別れをしています。きりがついた所で「お葬式を始めて宜しいですか?」と了解を貰ってお経の説明をしてからお葬式です。
先ほどまでと打って変わって、皆様お顔の表情が変わっています。
お葬式をしながら今まで一緒に生活をして来た思い出が頭の中を駆け巡っているのかも知れません。
涙を浮べる人、上を向いてお経を聞いている人、正面の観音様を見つめている人と千差万別ですが、皆様お葬式をしながら寂しさを堪えているのでしょう。
火葬炉に運んで、猫ちゃんを寝かせてお花と食べ物を置いてから、お線香を上げて今度は本当のお別れです。もう腹は決まっています。泣くこともなく、スタッフがあげるお不動様の真言を聞いています。
真言が終了すると同時期に火葬炉の蓋は閉められました。
「最後のお別れです。確りと合唱してお見送りをお願いします。」の言葉とともに火葬炉の音が「ゴー。」と聞こえてきました。
持参しましたが、火葬炉に入れられなかったお布団とダンボールの箱を車に運んで礼拝所で火葬が終了するまで待機です。この間を利用してスタッフから火葬時間の説明と病気の見つけ方などの説明がありました。
火葬したお骨のお腹の部分にウンチの悪そうな塊がありました。「お腹の中がわるかったです。」と言っていましたが、それだったのでしょうか。
お骨自体が大きくて、「この猫ちゃん大きいですね。」と言うと「以前は5キロはありました。」と言っていましたが、背骨が太くて足が長かったです。お客様は小さな骨壷がご希望でしたので本来は4寸の骨壷かもしれませんが、手足を割って3.3寸の骨壷にいれました。
やっぱり、5キロもある猫ちゃんはお骨が大きいですね。
お客様が「もう少し生きて欲しかった。」といっていましたが、お骨も確りした猫ちゃんでしたので「もしかするともっと長生き出来たのでは?」とお客様もお骨あげの時に思ったかもしれませんね。
お帰りの時も、「もう少し長生きして欲しい。」と思っていたのでしょうが、思い通りの火葬が出来て満足そうでした。気をつけてお帰りください。