猫ちゃんの立会火葬でお葬式も終了して、火葬炉の脇から猫ちゃんを抱っこして猫ちゃんだけを移動式の火葬炉に載せる時にお客様が言われました。
「ごめんね。こんな所だとは思わなかった。」と言って一瞬載せるのをためらわれました。
火葬炉を見て固定炉で火葬するのだと思っていたのでしょうか?移動用の火葬炉が気に入らなかったのでしょうか?
こちらでは、判断が付きませんか、お客様が「こんな所だと思わなかった。」と言われたことは事実です。
「今朝方、5時10分に亡くなりました。」と言っていましたがそれからインターネットで探したのでしょう。
ご主人が「そんな事を言ったってしょうがないよ。」と一言うと火葬炉の上に猫ちゃんを置いてペット霊園のお花で飾り始めました。
でも、気に入らなかったのでしょう。
通常は、火葬炉を閉めて点火するときには、皆さん合掌してお見送りするのもなしで、テンデンバラバラの状態でした。
火葬中は、外の霊園内のテーブルや椅子に座ってそこから火葬の状況を見ながら待っていました。周りは菜の花が咲いていて綺麗な所です。
火葬時間は、35分間
「火葬しが終了いたしました。」とお客様に伝えると礼拝所の中に皆さん集まってくれました。
火葬したお骨は、真っ白でとても綺麗でしたが、肺辺りに青い色が着いていました。
お客様たちは「腎臓が悪かった。」と言っていましたが、「そういわれれば、そうかな。」という程度で左程悪かったようには見えませんでした。
お客様も、火葬の状況や火葬したお骨を見てからは、火葬炉に載せるときの雰囲気は全く無くなり、お骨の説明に「凄い、分かる分かる。」と相槌を打ったり、「これがそうなの。」と声を出して説明を皆さん真剣に聞いていました。
お骨上げになると、箸を使わないで手掴みで一つづつ丁寧に骨壺に入れ始めました。本当に一つ、一つを大切に優しく丁寧に入れています。
お客様たちのこのアメリカンショートヘヤーちゃんに対する愛情がほとばしっているような思いがヒシヒシとこちらにも伝わってきます。
3.3寸の骨壺に綺麗に入れることが出来て、皆さん満足そうでした。
笑顔が零れています。
お帰りになる時に、「先程は、失礼なことを言ってしまいました。」と深々と頭を下げてお礼を言ってくれました。
火葬炉に入れるときは、「これから如何なってしまうのか?」と思いながらも、お客様のお気持ちを大切にしてやることが一番大切だと思って対処していました。
火葬後は、お客様も確りと丁寧に火葬しているのが分かったのかもしれません。思っていた以上に綺麗に火葬したお骨が火葬炉に入れたままの姿で見ることに感動したのかもしれません。
お客様の猫ちゃんの対する愛情のあまり、固定炉だと思っていたのが、移動用の火葬炉での火葬でビックリしたのでしょ。
これからも、この様な事は何回も起こると思います。時にはキャンセルされたりすることもあるでしょう。キャンセルの場合は、それはお客様が思う最善の方法をだと思って対処いたします。
私たちは、お客様の親身になってこれからも色々な状況を乗り切っていきたいと思っています。