茨城県の笠間市からコザクラインコの火葬にいらっしゃいましたお客様は、色々と調べたそうですが「他では綺麗に全部のお骨が残らないのでワザワザ茨城から来ました。」と言いながら申込書を書いていました。
でも、何だか不安そうでした。
「心配しないで下さい。全部綺麗にのこりますから。クチバシも足の指先だって残るんですよ。」と言うと「本当かな?」という顔で聞いていました。
礼拝所でのお葬式も終わり、「一緒に火葬したいものをお持ちください。」と言うと「一緒に火葬できるんですか?」と聞き返しました。
何か、こちらが簡単に言うので訝しがっている感じですが、食べ物はタオルなどを入れていました。お別れでは、お顔の辺りを何回も何回も擦ってお別れをしています。
蓋をして点火の瞬間を迎えると、目に一杯の涙を浮べてお祈りしています。
皆さんそうなんですが、相当辛そうです。点火を見届け礼拝所に戻ってきました。
そこで、「コザクラインコちゃんの18歳は凄いですね。」と言うと「16歳が最高と書いてありましたが?」とお答え戴きました。
「それでは、最高記録でしょうね。」
と言いながらよく調べて見たら何と22歳のコザクラインコちゃんが2012年7月23日に火葬しましたので、長寿記録にはならなかったのですが、でも大往生にです。
その事をお客様に言うと「2番じゃね。」とがっかりしていた様子でした。
でも、大往生ですよ、セキセイインコの人間換算の年齢表がありましたので、見てみると15歳までしか書いてありませんでしたが、15歳で人間年齢の120歳ですから。
「茨城県からどの位の時間が掛かりました。」とお聞きすると9時に出てお茶の水で食事をしてきたので、大体4時間半ぐらいですね。」と。4時間半は凄いですね。
もっと早いかと思ったのですが、後でgoogleマップで調べて見ると3時間40分で2510円と出ていました。途中の昼食の時間もあったり時間待ちをしてその位の時間が掛かるんでしょうね。
それにしても、遠くからご苦労様です。
火葬したお骨をお客様の元に、一つもいじらないでお持ちすると、「凄い。そのまま。」と言いながらコザクラインコちゃんを見ています。
ずっと見ています。横から見たり縦から見たり。
火葬した形も火葬炉に寝かせたままで、頭から背骨、尻尾まで真っ直ぐに並んでいます。
頭のお骨には確りとクチバシも付いています。また、足のお骨はお骨が折り曲がった形で並んでいて足の指先のお骨も小さいお骨ですが分ります。
翼や胸骨なども確りしていました。
お骨上げの時に胸骨辺りをお箸で持つと、下のマットにくっ付いてしまっていて少し剥がすのに苦労しました。結局胸骨の部分で翼等と離れてしまいましたが、他の部分では色々なお骨が確りとまとまってお骨上げをすることができました。
頭の下に首のお骨が確りと付いていて、その先端に喉仏があしました。
お客様にそのお骨を摘んで見せましたが、よく分かれなかったようです。でも確りと喉仏もあることが確認できました。
お客様も大満足の様子です。
「茨城から来た甲斐がありました。本当に綺麗に残るんですね。 」と丁寧に丁寧にお骨を骨壷に入れています。
唯、頭のお骨を持った時に少し割れてしまいましたが、斜めでしたが上手く頭のお骨もクチバシが付いたままの形で入れる事もできました。
「帰りに揺れてお骨が割れないでしょうか?」と心配する余裕も生まれたみたいです。
2寸の骨壷に確りとお骨が入れられて、マットの上に残った小さいお骨をお骨とりに落として見ると「こんなに細かいお骨も残っていたのですね。」とビックリしていました。
全部のお骨が綺麗に骨壷に入りました。
お客様は、「このまま家に置いておいて良いでしょうか?」と聞きましたが、「どうぞ思うとおりになさって大丈夫ですから。」と言って上げるとニッコリしていました。
いずれにしても、茨城から4時間半も掛けて八王子まで来て本当に満足してくれたようすがありありと分ります。