青梅市への移動火葬で粉骨したお骨をお届けした時の事です。
この子は「肝臓と脾臓に腫瘍がありました。」と言うと「何でわかるの?」と質問されました。
実は、「全くその通りなの。」「病名は癌と書いたけど何処にある。とは書かなかったのに分かるんですか。」と言われました。
私達のペット火葬は、立会火葬は勿論、個別一任火葬でも合同火葬でもお骨を殆ど弄らないで火葬しています。
その為に、火葬炉に入れたままの形でペットの火葬が終了します。
その為、色々な部分がそのままの形で分かるのです。特に腫瘍の場合は茶黒い色の燃えカスが塊になって残るので分かるのです。
お客様方が見てもすぐに悪い所だと分かります。
事前に茶黒い塊は腫瘍だと教えておいてやると、「ここの塊は腫瘍ですか。」と自分たちでもお分かりになります。
今回のミニチュアダックスちゃんの死亡原因は「獣医さんに行って腫瘍の切断をすることでした。」「お腹を開いてみるといっぱいあり過ぎ、色々転移していてしまって死んでしまいました。」と言っていましたが、とても悲しそうなお顔でお話をされていました。
手術するまでの経緯はお話しいただけなかったですが、色々な思いがありご家族で相談した挙句がその腫瘍を取る事だったと思いますが、12歳8ヶ月でお亡くなりになってしまいました。
大変犬好きのご家族で、まだ2匹もミニチュアダックスを飼っていらっしゃいます。
「ミニチュアダックスの平均寿命は9.8歳です。最高年齢も19歳です。」と言うと「平均より長いんだ。」と言って自分たちを納得させようとしていました。
お別れのときに「お経を読んで宜しいですか?」と聞くと「お経も読んでいただけるのですか?是非お願いします。」と言って読経中はずっと合掌してミニチュアダックスちゃんをお見送りしていました。
仲の良さそうなご夫婦でしたが、このミニチュアダックスちゃんに掛ける愛情はとても強そうで読経や納棺の時には涙をいっぱい溜めてお別れしている姿がとても印象に残っています。
チョッと大きめなミニチュアダックスちゃんでしたので、少し離れていましたが全く安全な場所に行って火葬してまいりましたが、丁度お宅を離れてから2時間後のお届でした。
火葬して粉骨パウダーにしてお届けいたしましたが、「こんなに小さくなってしまうのですね。」と言って胸に抱くようにしてお受け取りいただき巻頭の病気のお話になりました。
これから、この骨壺をどの様にするかはまだ決めていないそうです。
大事な大事なミニチュアダックスちゃんを確りとお守りしていてください。心より早く立ち直って頂くことをお祈りいたします。