本日の12時30分からのお客様は、東村山からのフレンチブルドックの火葬のお客様でした。
時間どうりいらっしゃいましたが、「どの位かかりましたか?」と質問すると「2時間ぐらい掛かりました。」とビックリするような返事が返ってきました。
何処の道路を通りましたか?」と聞くとどうもレナウン街道を通って多摩大橋を通って来たみたいでした。このレナウン街道は混み合います。
府中街道を通ってきた方が今は早くこちらに到着することが出来ます。
お客様は「ナビが案内してくれたので。」と言っていらっしゃいましたが、いつもならともかく、今日はとても滅入っている時です。
もしかすると頭が混乱して真っ白になっているかも知れないときに2時間も掛けて当園に来て戴いてとても頭が下がります。
さぞかし大変だったことでしょう。
フレンチブルドックちゃんは、ダンボールの箱に入れてあり、綺麗にお花で飾ってありました。
でも、ご婦人が持つにはチョッと辛い重さです。
やっと持っているという感じで礼拝所に運びました。
事務処理をして、大型火葬車にフレンチブルドックちゃんだけを積み込む時も「やっと載せた。」という表現が妥当なような気がする載せ方でした。
人に任せずに「全部自分で遣りたい。」と思うほどこのフレンチブルドックちゃんを愛しているのでしょう。火葬炉に載せるまで気が付きませんでしたが、この子はとてもお腹が大きく感じます。
内心「大型火葬車で良かった。」と火葬炉の選択を間違えなかったことに胸を撫ぜ下ろしました。10キロと言っていましたが、このお腹の大きい犬ちゃんでは、いつも火葬している小型の火葬車ではチョッと無理が行きます。
大型の火葬車で余裕を持って火葬するのが安全な火葬が出来る源です。
霊園を出発して10分ほど離れた場所で火葬を開始いたしました。
開始して直ぐに第一弾の問題が発生しました。
この子は、丸いので火葬炉の中で後ろに回転し始めました。丸い丸々と太ったペットちゃんに良くある現象です。
この今にも後ろに回転しようとする子を、覗き窓から鉄棒で抑えて回転を止めました。危機一髪でした。足が少しずつ上に上がって真上まで行ってしまっていた時に対処が出来ました。
続いて起きたのは、丁度火葬を開始して6分後の事です。
お腹から風船みたいに膨らんだものがドンドン外にでて直径が20センチを超えるような大きな丸い膨らんだものです。
察するに、これは胃袋が膨らんだものだと思います。
その証拠にこの丸い風船見たいの物が破裂してから、水が吹き上げ、その後食べ物みたいな5ミリから1センチ位の塊が溶岩が流れ落ちてくるように丸い所から「ボソ。ボソ」と崩れ落ちてきます。
そこに火がついて火葬炉の中は、真っ赤になり灼熱地獄の様な状態です。
中型犬では、ビーグル以外はこのような真っ赤な燃え滾っている状態にはなりません。大型犬で起こる状態です。
然しながら、煙突からは煙一つ出てきません。唯、燃焼が激しくなると火柱が上がってきます。今回も煙突から10センチぐらい火柱が出ました。
今は、昼間ですから目立ちませんが、これが夜だと30cmぐらいの火柱に見えることだろうと思います。それ程、中型犬にしては、珍しいぐらいの燃え方で燃焼を続けて今し。
火葬開始してから、6分経った頃から火柱がチラチラと出てきました。7分経った所から自動燃焼に入りました。7分経った時に二次火葬炉を消すとこの火柱は止まりました。
これからは、二次火葬炉を切ったままの火葬です。
15分経過、一次1,001℃ 二次1,069℃ 火葬炉の中の火はすごい勢いです。煙突からの黒煙も臭いも全くなし。
16分経過、一次1,096℃ 二次1,075℃ 二次火葬炉の温度が最高点に達しました。
19分経過、一次1,127℃ 二次965℃ 一次火葬炉の温度が最高点に達しました。
20分経過、一次1,117℃ 二次905℃
今回の火葬の特徴は、自動運転で高温になり高燃焼が切れて低燃焼での火葬になっても一次火葬炉の温度が下がっていかないことです。
これは、一次火葬炉の燃焼に値する燃えるものが相当あり、高燃焼の強い火の援助を貰わなくても自分でドンドン燃えていくパターンなのです。
このようなパターンの火葬は、火葬炉に十分余裕があるときは、とても早く火葬が終了します。
ドンドン燃えて行ってくれるからです。
火葬時間は35分で終了できましたが、後5分追加して火葬を終了しました。合計の火葬時間は40分です。
火葬したお骨は、綺麗に頭のお骨も残り、肺に腫瘍の痕が散らばってありました。火葬炉を開けてお客様にお見せすると「やっぱり。」と言っていました。
獣医さんも「肺に癌があるかも?」と言っていたそうです。
それが、確りと自分の目にすることが出来て納得した様子でした。
頭のお骨も4寸にゆったりと入ってお骨上げ終了。
確りとした足取りでお帰りになりました。確りと火葬が出来、獣医さんの言っていたことが火葬をして分ったからでしょう。
東村山市まで遠いいですが、今度は立川を通って帰るか、府中街道で帰るかでしょう。
充実したお見送りが確り出来て爽やかなお顔でお帰りになりました。