大型火葬車で試運転的に13キロの犬ちゃんの火葬をしてみました。
この大型火葬車は、炉の大きさが以前の火葬車の炉よりかなり大きくなっています。特に横幅が広くてとても使いやすそうです。
横幅が広いのは、脂分の多いペットちゃんの火葬をした時に滴り落ちる脂を炉の外に零さずに炉内で処理する事が出来ます。
その点、今回の大型火葬炉では幅が広いので滴り落ちた脂分が炉のボーダーの外に出る事がなくなりました。また脇のボーダーの部分に落ちてもテ―パーを付けて貰っているので炉の中に落ちてきます。
炉と受皿鉄板の部分の隙間が空いてしまう事は、今回も対応が出来ていませんが受皿が曲がる事は強い熱が鉄板に伝わってくるから曲がるのです。
今まで使っていた725型では、大型犬の脂の多いのを火葬すると滴り落ちた油が炉から外に漏れてしまいました。この漏れた脂分はとても臭いが臭く出ます。
また、脂分が炉の中に入っている受皿と炉の間の隙間に入ってしまって、燃焼が出来ずにとても燃えきるのに時間が掛かりました。
この隙間に入った脂を燃え尽きないで火葬炉を開かるととても強い臭いが出て来てしまいます。その為にこの脂分が確りと燃え尽きるまで時間を掛けてでも燃え尽くす事が必要だったのです。
その為、この受け皿の上に今回はボーダーのテ―パーの所までマットで覆う事にしました。これで熱が鉄板に伝わる温度が随分違ってくるはずです。
また、火葬台は色々と知恵を絞ったのですが、新車の火葬を始めて暫くは今までと同じ方法の火葬台にすることに致しました。
同じようにする意味合いは、以前の725型の火葬中と今回の火葬炉での火葬の状況がどの様に違うのかを見極める為です。
この様な準備をして新たな火葬を開始いたしました。
ペットは13.5キロのコーギーちゃんです。
火葬開始してから暫くして後ろから煙が出て来てしまいました。
これは、私達の失敗です。炉の中に敷いたマットが後ろの扉の下にも敷いたのですが、脇が空いてしまっていたのです。
良く見るとそのマットが敷いてある為に炉の蓋が少し上で止まってしまって脇に穴が開いたように中が赤く見えます。
これは、大失敗です。
その為に、色々と試したのですが高燃焼にすると凄い勢いで煙が噴き出してきます。
火葬する場所は、全く問題ない場所で試験火葬をしていますので迷惑を掛ける事は無いのですが、この火葬が終わり次第後ろのマットを取り外して、その隙間がない様にいたしました。
又、炉のボーダーの部分と火葬炉の降りてくる蓋の間が少し隙間があるので今度は、この蓋にマットを張り付けて確りと隙間を失くす処理をする予定です。
2番目に問題なのは、犬ちゃんの置く向きの問題が見つかりました。
この炉の火の出具合の問題です。
今までの炉の火口からの炎は向かって左側に強く出ていました。その為に犬ちゃんの向きも左側が背中になりように寝かせて燃焼をさせていましたが、今回は右側に出てきます。
ですから、犬ちゃんを今までとは反対側に寝かせないと火葬時間が余計掛かってしまうのと頭に火が強く当り過ぎて頭のお骨が弱くなってしまい、割れてしまう場合が心配されます。
その為に、大型犬等は左側のほっぺが下に着くように寝かせないと上手く火葬が出来ません。またこの姿勢の方が火葬炉からの火が上手く通るような気がします。
そして3番目が覗き窓に炉の中の火が噴きだして来てしまいます。
これは、燃焼が最高潮の状況では通常の仕方では覗き窓からじっくりと中を見る事が出来ない状況です。
火葬の仕方をS火葬を中心にして炉内の燃焼を少なくして脂出しをして燃焼に入ったら中をあまり見ないでの火葬をする方が良いかと思いました。
中を見る時は素早く見るわざも必要になりますね。
この3点が問題でした。
他に強制空気の注入装置は、注入量を最大にすると中の火が覗き窓から飛び出してくるほど効果があります。
この空気の注入によって火柱対策になる事でしょう。
夜間の火葬時に試してみる事が必要だと思われました。
何れにしても、未だ大型の火葬炉は試運転の状況です。
これから、数をこなしながらより良い方法や技術を取り入れていく必要があることが分かりました。