9日にお電話を戴いたお客様ですが、本日12日まで待ってもらいました。
藤沢から圏央道に載って来たみたいです。
「愛川インターで降りて129号線を通って来ました。」と言っていました。
最近は、圏央道のお陰で今までいらっしゃれなかった地域からのお客様も増えています。
今日のお客様も藤沢バイパスから圏央道を通って来れば1時間10分で来てしまいます。
以前は、茅ヶ崎のペット霊園で火葬していたらしいのですが、今回私どもを選んでいただきました。色々と訳はあるようですが、ここで書くことはやめる事にします。
車2台でいらっしゃいましたが、一台の車は私達がペット霊園の到着する前についていました。もう一台が野猿街道から路地を入るところが分らなかったようで10分ほど余計に掛かってしまいました。
礼拝所では、猫ちゃんを安置してからお経を読んでお葬式です。
お経もご希望でしたので、僧籍を持ったスタッフがお経を上げさせていただきました。
火葬中に、お経の名前を聞いて来ましたので、お経本をお渡ししてこのお経ですと教えてあげました。とても大事な猫ちゃんだったらしく、そのお経本を写真に一ページずつ撮ってお持帰りになりました。
火葬炉に寝かせてから、お花と食べ物を入れてお別れです。
とても、寂しそうでした。頬ずりをしてゆっくりと別れをして「お願いします。」と。
火葬中も、炉の脇で中の猫ちゃんを時々見ていました。
「段々。お骨になって行きますね。」と中を覗き込んで言っていました。
火葬炉の中の猫ちゃんは、火葬を開始してから少しすると動いてきます。
まず最初に頭のお骨を後ろにソックリ返してきますが、5分ほどで元の位置に戻ってきます。
戻ってこない場合は、スタッフが元に位置に戻るように鉄棒を入れて形を整えてやることになります。こうする事で綺麗に火葬が出来るのです。
お客様は、ずっと火葬炉の脇で私達のする作業を見ていらっしゃいました。
とても、一人にしておくことが出来ないのでしょう。
今回に、猫ちゃんは火葬時間が50分掛かりました。
覗き窓から見ていて、お尻の少し上の部分が中々燃え尽きません。
お客様は、中を見て「癌の部分があそこら辺でした。」と言っていましたが、とても時間が掛かっています。
通常なら30分ぐらいで殆どお肉の部分はなくなり、燃え尽きるまでの黒い墨状の燃えカスが燃え尽きるのを待つのです。
今回は違いました。
黒い塊が中々小さくなっていかないのです。
墨の塊かと思って、覗き窓から細長い管で吹いてみましたが、びくともしません。
これは、大きな未だ燃え残りの塊です。
持久戦になりますが、確りとこの塊が燃え尽きるまで時間を掛けて燃焼させます。
火葬時間は50分間掛かりました。
火葬したお骨のお腹の部分に大きな腫瘍です。
こんなに大きい腫瘍は見たことがありません。
お客様は、コブシよりチョッと小さいくらいの癌でした。
「お腹に大きな癌があります。」とお客様が言っていらっしゃいましたが、全くお客様の言っていた通りの癌でした。
お客様は、火葬中も覗き窓から見ていたのであまり驚きはしませんでしたが、私達がビックリです。こんなに大きな癌は見たことがありません。
特に、2.5キロの猫ちゃんなんですから。
お骨上げも、「とても丁寧でした。」と担当のスタッフが言っていましたが、本当に可愛がっていた分身みたいなペットちゃんだったんですね。
このような大きな癌を持って、頑張って12歳6ヶ月の生涯を全うしたブリティッシュショートヘヤー猫ちゃんです。
ご冥福をお祈りいたします。