今日の4番目の火葬は、スコティッシュホールド猫ちゃんの火葬でした。
このスコティッシュホールド猫ちゃんは、11歳4ヶ月で体重が4.1キロ オスの猫ちゃんです。
火葬炉の所に連れてきた猫ちゃんを見て、あれ、4キロと聞いていたのがとても大きく見えたのです。
この猫ちゃんは、スコティッシュホールド猫ちゃんにしては、とても毛の長い猫ちゃんでしたので一見した時にはとても大きく見えたのです。
その為に、火葬を開始してから火葬方法を変更する事にしました。
お腹周りも大きいので、火葬を開始すると火がパッと点いてドンドン燃え上がる猫ちゃんだと思ったからです。
所がです。
火葬開始してから20分経ってもまだ燃え始めません。火は十分に出ているのですが中々火が回らないのです。
燃えださないので、火葬方法を変更したことが悔やまれて来ました。
そんな最中、マイナスな事がまた起こりました。
体から水が噴水のように出ています。
激しくはないのですが、体からの水は細長くずっと続きました。
燃えださない火葬方法を取ってしまった挙句、猫ちゃん自体からも火葬を遅らせる噴水が出て来ているのですから。そしてとても筋肉質の体格です。
ですから、燃え方がジンワリ、ジンワリ燃えている感じです。
温度の上昇速度もとても遅くてチョッといらいらしそうな感じで上がっていきます。
この子は、筋肉質の猫ちゃんです。脂分がとても少なくて燃えづらい体質です。
その為に、火葬を促進する措置をとりました。
目いっぱい燃焼効率が良い様に二次火葬炉のバーナーを止め、一次火葬炉の燃焼を促進するために空気孔を閉めて一次火葬炉の燃焼を促進するようにいたしました。
又、一次火葬炉の空気孔も閉めて、送風も搾ってバーナーの火を長く一番後ろの覗き窓にも届くように炎の長さを長くした火葬に切り替えました。
この様に火葬時間を早める方策を取ったのですが、それから20分後の火葬開始して40分経っても未だ腰から下のお肉が殆ど残っています。
50分経過、火葬炉の温度1043度 未だ5センチくらいの塊が残っています。
1034度から暫く温度が下がり始めました。
これは、燃えるものがなくなって来た証拠です。
こらから温度を上げていって燃え残った部分の燃焼を促進する必要があります。980度まで温度がさがってから一次を目いっぱい閉めて送風も目いっぱい閉めました。
もう煙や臭いなどの心配は全くないので目いっぱい閉めて温度上昇を計りました。その甲斐あって、温度の上昇がドンドン上昇していきます。
綺麗にお骨の火葬が終了いたしました。
火葬時間が60分でその時の一次火葬炉の温度は1052度でした。
火葬が終了して、炉から出して一番先に気が付いたのは、この子は歯周病が酷かった事でした。
お客様は、「この子は歯周病の治療をしていました。」と言っていましたが頭の鼻の部分が殆ど無くなっていたのです。
また、「噴水のように水がでました。」と言うと「おしっこが出なかったのです。」
キッとお腹の膨れていたのは、このおしっこが溜まっていたのですね。
ですから、このおしっこのせいで火葬炉の温度が上がらず火が点くのが遅れて燃えだすのに時間が掛かったものだと思いました。
火葬した、お骨は尻尾がとても綺麗に網の上に並んでいました。又肝臓から腎臓に掛けて青い色が網に随分付着していました。
丁寧にお骨上げをして、お骨は4寸の骨壺に6分目位の量でした。
「庭に埋葬する予定です。」と言いながら確りと胸に抱いてお帰りになりました。
お帰りの車の中からも再度「ありがとうございました。」と深々と頭を下げてくれたことがとても印象に残りました。
お大事に。