本日から令和になりました。
この令和の最初の火葬って「何になるのかなぁ?」って思っていましたが、何と真っ白でとても綺麗なセキセイインコちゃんが最初の火葬でした。
年齢は、4歳6ヶ月です。
「精巣癌で亡くなりました。」と言っていました。
火葬炉に載せて霊園のお花で飾ってお別れです。
お別れは、優しく擦ってやっていました。
皆さん意を決して、頷いてから炉の脇から離れました。
点火を見るのはとても辛そうです。
でも確りと、手を合わせて点火を見届けました。
これが、令和の初めの火葬の瞬間です。
火葬したお骨は、とても真っ白くて精巣癌と言っていましたが、下腹部に小さな黒っぽい色が着いていたのですが、それが癌の燃えカスでしょう。
お客様も、「これがそうでしょうね。」と言っていました。
お客様から精巣癌だと聞いていなければ、見落としてしまいそうな小さなものでした。
やはり、極小のペットちゃんってとても微妙ですね。
ともすれば、唯の燃えカスとしか見えない場合もあるでしょうね。
でも、この子のお骨は、真っ白で上向きになっていましたが、竜骨突起も確りと分りましたし、頭のお骨の所に付いていた、喉仏もこれだと分りました。
頭のお骨にクチバシと下顎が確りとついていて、亡きインコちゃんのお顔がはっきりと分る感じのお骨でした。
この一体となった頭のお骨をそのままの形で骨壷に入れることが出来るのは、30人に1人位の割合で、とても難しい事です。
お客様に、「確りと持って骨壷に入れて下さい。」とお願いしました。
ややもすると、怖がってしまったり、優しく持とうとして何回かやり直してしまう人がいます。
このやり直しをすると大概、頭のお骨とクチバシ、下顎は外れてしまいます。
今日のお客様は、とても大胆でした。
確りと持って骨壷の中に入れることが出来ました。
余りに大胆でしたので、見ていた皆様も驚愕の声を上げていました。
上手く入れられて、ニッコリ笑顔です。
こうして、令和元年の最初の火葬からお骨上げが終了してお骨を持ち帰りました。
頭のお骨がバラバラにならなくて入れられるのって、とても難しいことなのです。
幸先が良いですね。
私達も、綺麗なお骨になるように火葬を丁寧に行っています。
そして、亡くなったままの姿でお骨になったインコちゃんをお客様の前に出して、その病状や姿を見てもらいたいのです。
本当に大事なインコちゃんですから。
今日の様に上手く入れることが出来れば良いのですが、殆どのお客様は頭とクチバシ、下顎が離れてしまうのが常なのです。
頭から離れてしまったお客様も、クチバシの穴を見て「クチバシだぁ〜。」と言って目を見張るお客様も沢山います。
お客様が大事なペットちゃんを思う気持ちも、皆さんとても強いお気持ちを持っています。丁寧にお骨を骨壷に入れて持ち帰ります。
上手く一体になったお骨を骨壷に入れられたお客様も、離れてしまったお客様も綺麗な火葬が出来て、全部のお骨のそのままの姿が見えるのってとてもお客様の気持ちとして嬉しそうです。
亡くなってしまった事は、とても寂しく辛いことですが、最後に綺麗なお骨を確りと目に焼き付けてお見送り出来るのでとても気持ちが落ち着くみたいです。
今日のお客様も、確りとお骨上げが出来て晴れ晴れとした気持ちでお帰りになりました。
最後に「ここで火葬してよかった。有難うございました。」と丁寧に挨拶をしてお帰りになりました。
お大事に。