ペットの火葬をしていてお客様から驚嘆の声を掛けられる場合が多々あります。
ペットの火葬の仕方は、ペット霊園や移動火葬業者によって色々と違いがあります。
その中で、当園の採用している方法は、「いじくらない火葬方法」を採用しています。
私達は、一つのご遺体を丁寧に、お客様の気持ちになって火葬をしています。
長年掛けて完成した当園独自な火葬方法だと思います。
その方法を少し述べてみたいと思います。
火葬炉に載せてお花等で飾ってお別れして点火をするところまでは、何処のペット火葬業者では通常行われている方法です。
少し違っているとすれば、当園の僧籍があるスタッフがいる時は無料でお経のサービスをしている所が違いますが他は殆どどの火葬場でも概ね同じだと思います。
火葬中は、お客様が見ていない場合が殆どですが、この火葬中にする方法がピンからキリまであります。
私達は、火葬を修行している時に教わったのは、早くお骨にする為にペットちゃんを色々と弄って火葬が早く終わる方法を教わりました。
最初は、その方法で行っていましたが、それでは飼い主の皆様に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
火葬する技術が上がって来てからは、お客様の気持ちになって火葬をしようと思い始めました。
それは、時間が掛かってもご遺体を大事にする事を心がける気持ちです。
大事なパードナーのペットが亡くなってしまって、心も体も打ちひしがれている状態で火葬するために当園にいらっしゃってくれています。
その為には、ご遺体を大切に扱う事だと気が付いたのです。
そう思うと、ペットのご遺体を軽々しく火葬しやすいようにいじくり回すのはとても飼い主様の気持ちに逆流しています。
火葬炉に入れたままの姿でお客様の前に出す事に重点を置き技能を磨きました。
ペットの遺体は、火葬を始めると色々と動きます。
火葬炉の中で火から遠ざかってしまう場合もあります。
又、体を反らしたり曲げたりも致します。
これは、炉の中の高温により体の筋が伸びたり縮んだりして、体が動いていくのです。
でも、火葬が始まって最初のうちだけの事です。
それから以降は、状態が落ち着くので火が当たる場所がづれていないのを確かめてじっくりと時間を掛けて火葬すれば火葬炉に入れた状態と同じ形で火葬が終わるのです。
ここで、よくやる方法は火の吹き出し口にご遺体を近づけて火葬を早くしようとするのが教えてもらって一般のやり方です。
でも、当園の優しい火葬は、ここが違います。
ご遺体を火の吹き出し口に近づけるためには、ご遺体を引っ張ったり押したりして動かす必要があります。
早く、火葬を終わらせるためには、この作業を何回も行わなければなりません。
これでは、ペットちゃんがとても可愛そうです。
それで、当園ではこの方法を採用してきていません。
ペットのご遺体も火に近づけるのではなくて、最初から出来る限り火から遠ざけて火葬をしています。
これでは、時間が掛かってしまいますが、私たちは考えました。
遺体を遠ざけて火葬することによって綺麗な火葬が出来ます。
そして火葬時間を短縮する方法は、別に考えれば済むことを。
短縮する方法を考えました。
ペットによっては、太っているペットや筋肉がリュウリュウしているペット、とても痩せているペットと様々です。
これらのペットに合わせて火葬する方法をあみ出しました。
特に200g未満の極小ペットの火葬の開発には8年の歳月がかかりました。
火葬方法は、一つずつ増えていき何種類にもなりました。
時間が掛からないようにするには、火葬炉の火を止めない事です。どの様にするかは、企業秘密です。
色々な火葬法をあみ出し今では、通常の火葬するより時間も少なく火葬する事もできます。そしてそれがペットのお骨を弄らない優しい火葬方法になりました。
でも、お骨の髄まで火葬するので、火葬が終わったと思っても「あと5分」の精神で時間を掛けて完璧に火葬しています。
こうしてあみ出した火葬方法によって「お骨がとても綺麗」「そのままの形だ」を色々とお褒めの言葉を聞くことが出来ます。
火葬方法の開発は、終わりはありません。
これからも、腰を落ち着けて技術、技能を磨いていきたいと思っています。