八王子市から大型猫のメイクーンの火葬にいらっしゃいました。
今回のメイクーン猫は、まだ7ヶ月ですが発育が良くなかったみたいで2.8キロの体重でした。お客様も「本来はもう4キロは行ってなければいけないのでしょうが。」と言っていました。
死亡原因を聞くと「FIP」だそうです。
「FIP」とは、猫伝染性腹膜炎だそうで感染が心配される病気です。当園にも多頭飼いのお客様が多々いますが、この「FIP」に感染してしまうと何匹も死んでしまいます。
多頭飼いのお客様は、大変心配しています。何回もこの「FIP」に感染した飼い主様の猫ちゃんを火葬していますが、毎週火葬することになってしまう場合もありますし、いっぺんに2匹や3匹も火葬してほしいと依頼される場合もあります。
お客様宅にもう一匹猫ちゃんを飼っているとのことですが、その猫ちゃんに感染しないことを望んでいます。
ご自宅から八王子駅まで歩いて来てバスでいらっしゃったと言っていましたが、予約時間丁度に到着したようです。歩いて来るお客様は、霊園でお待ちしているときに車の音がしないので、見落としてしまう場合も多々あります。
今回も、お客様のしゃべり声で来園したのが分かりました。
声がしたので、作業室から出てみるとお客様が猫ちゃんの箱を抱えて立っていました。
礼拝所にて、箱を開けて中を見て見ると毛の長い毛並みの良い猫ちゃんが寝ていました。「この猫ちゃんの種類は何ですか?」と聞くと「メインクーンです。」と言われました。
メインクーンにしては、随分小さい猫ちゃんです。体重を聞くと2.8キロで未だ7ヶ月だそうです。「FIPに感染して死んでしまいました。」と言っていました。
メインクーンは大型の猫ちゃんですから、通常はメスでも5キロ位はある猫ちゃんです。子猫だったせいでしょうが体重は半分ぐらいでしたが、寝かせてある顔の廻りのタテガミみたいな毛は長くて「やっぱりメインクーンでしょう。」と言う感じでした。
お葬式を礼拝所で厳粛に行い、火葬炉には持参したお花を飾ってお別れして点火を見届けました。礼拝所に戻ってもらってから火葬についての今後の流れや火葬時間の説明をしてお待ち頂きました。
火葬時間は、通常の猫ちゃんと同様の35分間。
火葬したお骨の頭の部分が凄く脆そうな感じのお骨でした。肺辺りにも小さな腫瘍が見つかりました。「FIP」は伝染性の腹膜炎ですから、この周りに青白い色の薬と違った感じの燃えカスもありました。これなんでしょうね。
唯、余りに頭のお骨が脆く感じましたので、「糖尿病はありませんでしたか?」と聞くと「血液検査の結果は異状はありませんでした。」との返事です。
何で頭のお骨がこのように脆いのかは謎ですが、丁寧にお骨上げの最終で頭のお骨をお客様に骨壺に入れてもらう段になり、片手で優しく持上げて骨壺の中に入れたのですが、最後に割れてしまったので横向きに入れてしまいました。
お客様が、頭のお骨を直そうとチャレンジしましたが、見るも無残に壊れてしまったのです。
一度入れたお骨を弄るのは難しいですね。まして凄く脆いお骨は一度入れたらそのままで弄らないほうが良いのでしょうね。
残念でしたが、気を取り戻して顎の骨、仙骨、第一脛骨、喉仏を入れてお骨上げが終了しましたが頭がグズグズに壊れてしまったので3.3寸の骨壺に6分目程でした。
お客様は、そのお骨を大事に抱えて歩いてお帰りになりましたが、チョッと寂しそうなお顔でした。
一度骨壺に入れた時は、チョッと頭のお骨の前の部分が壊れてしまったのですが、直した所後ろの方も壊れてしまったのが残念だったんでしょうね。
でも、お帰りの際は丁寧に「有難うございました。」と頭を深々と下げてお帰りになりました。
メインクーン猫ちゃんのご冥福をお祈りいたします。