所沢市で行った犬の移動火葬での話です。
近所の犬にかみ殺されてしまったのは、今日火葬したトイプードルちゃんでした。3.6キロの茶色い色の犬ちゃんです。
時間にチョッと遅れてお宅に伺いましら、家の中から奥様が出て来て迎えてくれました。
玄関で事務処理をして、お経を読んでお葬式。
その後、お客様がこのトイプードルちゃんと良く遊んだと言っていた場所へ行きました。そこは、「比良の丘」と言う場所でした。
この道路の片隅に車を止めて、連れてきたトイプードルちゃんを火葬炉に寝かせてお別れです。お経は自宅で上げて来たので、この時は「〇〇ちゃんが火にあたって熱くないように。」と、お不動様の真言を唱えて御祈祷をしてから火葬を開始いたしました。
火葬中にお客様は、火葬炉の傍から離れません。
私も、丁度時間があったのでずっとお客様の御相手をさせて戴きました。
そこで、「ここは所沢市で一番標高の高い場所なんですよ。」「よく〇〇とここに散歩がてら遊びに来ました。」「この場所から入間基地も見えますの。」と色々教えて下さいました。
「相手は柴犬だったのですが私の見ている前で遣られてしまって。」と涙ながらにおっしゃっていらっしゃいました。近くだから家の所では火葬しないでここまで来て貰って良かったです。
急な事でしたので、如何して良いか分からず近くだからお電話したのですが、とてもいい会社に出会う事が出来てとてもラッキーです。
私が、「うちはいつも予約がいっぱい入っていますので、中々この昼間の時間に移動火葬するのは難しいんですよ。今日はタマタマ予約が少なかったのでこの時間に来ることが出来ました。」と言いますと「とても付いていますね。」
「ネットで『犬火葬 格安』で検索したらお宅が出て来たの。他と比べても随分安かったです。」と言っていました。「それでもうちは儲かっていますよ。」と言うと不思議な顔をしていました。
その為、「火葬炉の修理から霊園作り、会社の決算まで自分たちでやっていますので、他にお金が出ないのです。」また」動物病院からの紹介もないのですよ。」と言うとまた不思議な顔です。
その理由も説明して、基本的に「家族でやっているので他にお金が出ないので儲かっているんです。」と言うと納得した様子でした。
「そんなにお客様は多いですか?」と質問があり、お答えすると又頷いていました。火葬中はこんな話をしながら火葬炉の廻りでズット火葬するスタッフと車を眺めていらっしゃいます。
火葬時間は、45分間掛かりました。
事故で亡くなったペットちゃんは、体は元気な状態なので時間はかなり掛かります。
45分は、3.6キロの犬ちゃんでは10分も多い時間です。
私たちは、火葬に妥協は一切していません。時間だからやめると言う事もありません。
確りとお骨の中まで綺麗に燃え尽くしたのを確認してから終了する事にしています。その為時間的には随分かけているのですが、火葬方法の技術開発などした結果、時間は掛けているのですが、他の会社と比べてみるととても短時間になっています。
技術開発とは、凄い事ですよね。
他社の場合は途中、火葬炉の中の燃え具合によっては火を消したり、空気が入らないようにして燃えるのを抑えるやり方などをしているので時間が掛かってしまいます。
当社は、殆ど火を消さないようにして火葬しているのでゆっくり火葬をしていても時間的には早い時間で終了します。
火葬炉の脇で説明するとお客様はビックリです。
火葬したお骨は、真っ白でしたが肝臓に腫瘍が二つあった。「腫瘍がありましたか?」とビックリしていた。
小さな指先のお骨を手の上に載せてやって説明すると、「これって別に持帰りたい。」と言っていましたので、ビニール袋を用意してありますので差し上げました。
骨壺に入れたお骨をお返しすると、「とても思った以上の火葬をしてくれて有難うございました。」
「もう犬は飼いません。」「とても良かったので知合いにPRします。」と言ってくれました。
最初は、動揺したお顔でしたが、お骨をお返しすると気持ちの整理もついたのかとても優しい笑顔でいらっしゃいました。
そのお顔がとても印象に残りました。