本日の大型犬の火葬は、ラブラドール33キロの火葬でした。
この33キロは、6月30日から採用した大型火葬車での火葬では、初めての30キロオーバーの犬ちゃんの火葬です。
30キロを超える大型犬ってあまりないんです。
前の火葬車で火葬したのは、今年度に入って3月10日シェパート34キロ、6月9日ボルゾイ30キロの2回だけです。
今回は、大型火葬炉を新設してはじめてになる30キロ超えの大型犬の火葬になります。
30キロ未満の大型犬は、この新しい火葬炉になっても32件の火葬をしているのですが、30キロを超える火葬は今回がこのラブラドールちゃんが初めてになります。
今まで、20キロ台の大型犬の火葬で問題なく火葬が出来ているので、今回のラブラドールちゃんでも問題なく火葬が出来ると思ってはいました。
でも、チョッと心配でした。
当然、大きなペットに対する火葬の準備は万端です。
11月28日に火葬した28キロのラブラドールの時に血が噴き出してしまって、火葬炉の壁にあたりそれが、火葬炉から漏れ出してしまう出来事がありました。
その為に、今回は前回の轍を踏まない為にも血が噴き出ても大丈夫なように火葬炉の壁の所と炉のへりの所に噴き出た時でも大丈夫なように、25ミリのマットを立て掛けてそのマットに当たって火葬炉の中に落ちてくるような仕掛けをしておきました。
いざ、お客様がラブラドールちゃん33キロを連れて火葬炉に載せてから、お腹の大きいのにチョッとビビってしまったのですが、「万全な体制で臨んでいますので大丈夫。」と自分に言い聞かせて出棺いたしました。
火葬場所は、全く大丈夫な場所ですから例え黒煙が少しぐらい上がっても問題ありません。安心して火葬が出来ます。
万が一黒煙が上がってもすぐに対応が出来るS火葬で準備しています。
火葬場所についてから、炉の壁に立て掛けてあるマットの点検をしてから点火を致しました。
通常の火葬と同じように火葬を開始いたしました。
S火葬をしてるので燃え上がる事はありません。
低燃焼でドンドン火が燃え広がっていきます。
15分ほどした時から、空気をめいっぱい火葬炉の中に入れる様に燃焼炉の吹き出し口を全開にして吹き込む操作を行いました。
火葬炉の中は、赤黒い炎から空気を吹き込んだことにより赤い透明の色に変わってきました。この赤い透明の状況は、炉の中が完全燃焼をしている証拠なのです。
とても良く火葬が進んでいます。
ここで霊園の留守を守っているスタッフに電話しておきました。
やっぱり心配していたのでしょう。
「全く問題なく火葬が推移しています。」と言う連絡を受けて心配していた声が安堵の声に変わりました。
このままの状況を続けていれば大丈夫です。
1時間過ぎた辺りから、ペットちゃんの遺体はもうわずかしかありません。
ここで問題なのは、血の吹き出し防止に壁に立て掛けたマットがある為に炉台の下に溜まった脂分の燃焼です。
通常は、炉台と炉の間を大きく開けていますので、そこ隙間から炉台の下に零れ落ちて溜まった脂の炎が威勢よく燃えているのですが、立て掛けたマットが邪魔をしてチラチラと炎が上がっている程度です。
炉台と炉の隙間が覗いて右側は狭くなっていますので、今後は左右同じようにする必要があるかと思いました。
遺体の燃え残りが少なくなるのと炉の脇から下に零れた脂分の燃え上がり方は反比例して威勢よく下の脂が燃え始めています。
下の脂の燃焼は、時間が解決してくれるのを待つだけです。
こうして1時間45分で下からの燃え上がりも無くなりましたので火葬は終了いたしました。
火葬炉を開けてチョッと失敗に気づきました。
それは、いつも最終には強力な風を送ってお骨の後ろや火が直接当たらない部分に残っている燃え残りを燃え尽きさせるのですが、今回は脂分の燃え残りが時間が掛かったのでその事はもう大丈夫と思って行いませんでした。
その為に、火葬炉のマットに黒い燃えカスが染み付いて残っていました。
幸い網の上は、燃え尽きているので大丈夫だったんですが、火葬炉のこの燃え残りを強制的に空気を注入する事に依って燃え尽きさせる事を忘れていました。
しかしながら、この大型火葬炉での33キロの大型犬の火葬でとても楽に火葬が出来た事は改めてこの火葬炉の威力を感じた次第です。
時には、もっと大きい大型犬の火葬する機会があるかとも思いますが、少しずつ炉の具合を見ながら安心、安全な火葬を進めていきたいと思っています。