今日の一番のお客様は、とても近くのお客様でした。
丁度予約時間の2分前に到着です。
23日の夕方お電話を戴いて予約を戴きましたお客様で、その日の遅くに私達が最終の火葬をしている時に霊園に見学にいらっしゃってくれました。
火葬炉が移動用の火葬炉だったために、「これで火葬するのですか?」とチョッと不満げでした。また周りの反対にもチョッと気になっているようでした。
霊園内を駐車場からですが、よく見て帰りました。
この近くのお客様ですから、夜遅かったですが事情は良く分っているのでしょうか。
本日9時58分にお見えになりました。
奥様は、ご病気のようで歩くのが大変な思いをしています。
礼拝所でお葬式をして火葬炉に載せてお花と写真とお数珠を入れてお別れをして点火を見送りました。
火葬中に話したのですが、脳溢血で入院していた最中にこの大切にしていた猫ちゃんが亡くなってしまいました。
「お客様の身代わりになったのかも知れませんよ。」と言うと「この猫ちゃんが死ぬんだったら私が死んだ方が良かった。」と涙を流しながらおっしゃるのです。
とても、この猫ちゃんを大事にしていたのですね。
「猫ちゃんより自分が死んだ方が良い。」というのですから、私も言葉に詰まってしまいました。
現在も、病に伏せていて病院に無理を言って猫ちゃんのお見送りに来ているのでしょう。全く頭が下がる思いです。
火葬中も、入り口のドアを開けて煙突からの煙を見ようとしています。
「煙は出ませんよ。出ないように技術開発を行って出ないようになっていますので。」と言うと「若りました。」と言って入り口のドアを閉めました。
火葬したお骨は、腎臓と歯周病がありました。
小さなお骨は「ビニール袋に入れてずっと持っています。」と言っていらっしゃいました。
お骨の説明や病状の説明を終えて、お骨上げも自分の手で確りと行ないました。
立っているのが辛いようですが、愛情がそれに勝るのでしょうね。
確りとお骨上げをしてお持帰りになりました。
帰りには、「有難うございました。」と深々と頭をさげてから「これから病院へ入院します。」と言って車のドアを閉めました。
とても辛いお体だったと思いますが、最愛の猫ちゃんの最後のお見送りを確りとなさっていただきました。
病院では、確りと治療して早く完治する事を願っています。
お大事に。