「〇〇と申します。
今日犬が亡くなってしまったので、お宅で火葬をお願いしたいと思いますが、明日できますか?」と予約のご希望のお電話を受けました。
お客様のお住まいは神奈川県藤沢市です。
「ペット霊園の場所が分らないので、息子さんの家に行って息子さんに載せてきてもらう。」との事でした。
藤沢市の自宅から圏央道を通ってくるとgoogleナビで検索すると直接来るのだと1時間3分と表示されました。また、座間市の息子さんの家に立ち寄ってから16号を通ってくると1時間31分と表示されます。
藤沢市も近くなりましたね。
今回のお客様は、息子さんが当園でミニチュアダックスを火葬しているお客様でした。そのお客様の実家の同じミニチュアダックスちゃんの火葬をワザワザ八王子まで立会火葬で来てくれるのですから。
息子さんの犬ちゃんを火葬した事が縁で、今回は藤沢の実家の犬ちゃんの火葬もさせてもらえ宇野ですから有難いですね。
予約は、12時となっていたのですが、10時35分にはペット霊園に到着していました。お客様は「1時間チョッとで着きました。」と言っていましたが早いですね。
ミニチュアダックスちゃんは、奥様が抱っこして毛布で包んでいらっしゃいました。奥様の腕の中で眠るように抱かれています。
このように抱っこして霊園にいらっしゃるお客様がかなりいらっしゃいます。その為、当園ではベットを用意させていただいています。
そのベットに毛布に包んだまま載せて礼拝所へ連れて行きました。
朝は、大丈夫だったのでしょうがチョッとお口から血が出ていました。昨日お亡くなりになったとしたらチョッと早いですね。
お口から血が出るということは、内臓が腐敗してきた証拠です。
それとも肺辺りが悪くて血が出てきたのでしょうか?
礼拝所でお葬式は、お客様もお経の最中は確りと手をズット合わせていらっしゃいました。大事な大事な犬ちゃんだったんですね。
お葬式も神妙に行われてから火葬炉へ連れて行きました。
持参したお花とペット霊園に咲いている山茶花と菊で飾り付けをしてお別れです。
火葬時間は、40分で終了しました。
火葬したお骨を見るとお腹の中が燃えた網が黒くなっています。又肝臓の所に腫瘍があることが分りました。
この犬ちゃんは、急激に痩せてはいないようですからボリープでしょう。それより頭のお骨が凄く脆そうです。お客様に「いっぱい好い物を食べさせていましたか?」と聞くと「はい。」と言っていました。
この頭のお骨の凄く脆そうなのは、糖尿病の特徴です。
お骨上げでは、大体このような脆くなっているお骨はお客様が骨壷に入れようとして持った瞬間に割れてしまいます。
でも、奥様がゆっくりと慎重に持ち上げて骨壷に綺麗に入れることに成功しました。
見事なものですね。大体「グシャッ。」と割れてしまうのですが、今回は綺麗に入れることができました。
お目目の上の所のお骨を親指と人差し指で摘んで持つと上手くいく場合が多いのですが、今回もその見本のような指捌きです。
愛しているから出来る仕草かもしれません。
お骨上げも綺麗に終わりお骨をお持ち帰りいただきましたが、大事に大事に胸の前の抱いてお帰りになりました。
お骨上げをする仕草でも、骨壷を持つ仕草でも良く分りますね。
凄く優しくお持ちになるのですから。
息子さんも当園で火葬しましたが、その時は頭のお骨も確りとしていたと言っていました。
今回みたいに凄くもろそうではなくて、骨壷にも普通に入れても一つも割れずに全然問題なかったと言っていました。
これから、藤沢までお帰りになりますが、「近いですから。」とお客様は平然としたお顔で車に乗り込みましたが、ヤッパリ圏央道のお陰なのでしょうか。
最近、ヤッパリ霊園の南側のお客様も増えました。
圏央道の開通が原因なのかもしれませんし、googleナビでどの位車で言った場合掛かるかの時刻予測が出るのも良いのかも知れません。
結婚して実家を出た息子さんや娘さんが紹介するケースはいっぱいあると思います。しかし、今までは距離や時間的に無理だったのが、このように高速道路の開通で火葬して良かった所を紹介するケースはこらからますます増えると思います。
いずれにしても、このように今までいらっしゃらなかった遠方のお客様がいらっしゃることで当園の活気が出てくることは間違いないことだと思います。
綺麗な火葬をして、お客様のお気持ちになって対応することをこれからもズット続けていこうと思っています。