ペットの火葬にいらっしゃったお客様が良く「目が閉じないのです。」と困ったような表情でお話いただくことがあります。
その時は、「目を閉じさせていただいて宜しいですか。」とお聞きして目を閉じてやることにしています。
最近の遣り方は、右親指を顎の下において後4本の指を目の上のおデコの部分に当ててオデコの辺りから下にお肉を引っ張ってやることでお目目を閉じてやっています。
このお客様は、「お経もお線香も要りません。」と言っていたので「じゃあ、目を閉じて上げますね。」と言ってこちらから進んでお目目を閉じてやりました。
お客様は、とても可愛がっている犬ちゃんだったのでしょう。
手を当ててお目々を閉じてやっていると。「そんなに強くするのですか。」と言われてしまいました。
お客様は、余り他人に触って欲しくなかったのかもしれません。
可愛がっている犬ちゃんを他人が触ることが嫌なのかも。自分達の大事な犬ちゃんですから。
実際に自分たちでお目々を閉じようとしてきたらしいですが、軽く触る程度でしたのでお目々は開いたままだったのでしょう。
お客様方は、閉じようとして試すのですが、中々私たちのようにする事は不可能の感じです。
目の上の瞼を下に押して閉じようとしてもある程度力を入れないと無理なのですが、可愛そうで出来ないのが普通でしょう。
お目々を閉じてやりたいのですが、優しくそっとする程度では閉じる事は出来ません。
お客様にとっては、「目を閉じてやりたいのですが力ずくで目を閉じたりするより、そのままでいてくれた方が良い。」と言うお客様も多くいらっしゃいます。
先日も、目がパッチリ明いているミニチュアダックスちゃんがいらっしゃいました。
お花でとても綺麗に飾りつけしていらっしゃいました。
礼拝所に安置して貰ってからお客様に「目が開いているので閉じて遣りましょうか?」とお聞きしました所、お互いに目配せして確認して「このままで良いです。」と言われたお客様もいらっしゃいました。
お客様にとっては、目を閉じていた方が良いのでしょうが、「そのままのペットちゃんの状態で良いんです。」と思うお客様が多々あります。
自然な状態でお見送りをすることを願うお客様も多くいらっしゃいますので、今回の「そんなに強くするですか?」と言う言葉を良い教訓にしてお客様に接したいと思っています。