今日の一番のお客様は、オカメインコの火葬に日野市からいらっしゃいました。
お客様が申し込みをして一番先に聞いた事が「オカメインコちゃんは、頭のお骨が崩れてしまう。と聞きましたが。」と言うないようです。
確かにオカメインコちゃんがインコの中では一番火葬が難しい部類のインコになります。小さなインコちゃんはそれ程でもないのですが、オカメインコちゃんは頭の重さと大きさの関係が丁度火葬炉の中の火の吹き出し口から出てくる風の影響をモロに受けやすいのです。
火葬中で頭のお骨が燃え始めて段々軽くなってくると、頭のお骨に風の影響が出てきます。そうです。頭のお骨がフラフラと動き始めてくるのです。
特に個々のオカメインコちゃんによって違いがありますが、火葬始めて頭が上に上がってしまうインコちゃんがあります。その子は首の部分の燃え尽きた時に風が強いと下に落ちないでコロコロと飛んで言ってしまう場合が多々あるのです。
私どもは、色んな経験があります。
そのため、頭が上がらないような配置と上がった場合でもその対処方法も持ち合わせています。ですからインコちゃんの中で火葬が一番難しいオカメインコも綺麗にそのままの形で火葬が終了することが出来るのです。
今回の、火葬炉に載せてからお客様がお別れしてナゼナぜしている時に体の位置や寝かせ方が動いてしまいましたが、火葬炉に入れてからお客様の前で確りと上手く火葬できる位置や姿勢を整えさせていただきました。
火葬時間は、30分です。
通常は25分で終了しますが、今回は5分間余計に火葬時間を取ることにいたしました。
訳は、お尻の辺りの火葬に時間が掛かったからです。
火葬したお骨は、真っ白でとても綺麗でした。
頭のお骨の下に下顎が確りと付いていました。
首の骨から背骨、尻尾まで繋がってよく分ります。背骨の所に胸骨が縦に立っています。
背骨の両側に羽のお骨が広がっていて、これが翼だと誰が見ても分る形に見えます。足の骨から足の指先のお骨までの繋がっています。
特に足の指は、指先のお骨まであり、足の指をグッと閉じた形で残っています。
唯残念だったのは、頭のお骨にクチバシが付いていなかったことでした。クチバシが頭のお骨から2センチぐらい先に上向きに落ちていました。
きっと風の影響で頭のお骨が燃えている時に離れてしまった事なのでしょう。
お客様も、クチバシのお骨を下向きにして見せてやると「クチバシの所にお鼻の穴が空いているのが良く分ります。 」と感激していました。
お客様が、「悪い所は色が変わっていると言いますが、如何ですか?」と聞きました。
お骨全体としては、真っ白で何処も悪いように見えますが、丁度お尻の辺りでしょうか、青白いザラメ状の5ミリ程の塊があります。
お客様に「この子はメスですよね。」と聞くと「はい。」
「このお尻の部分で青白い塊がありますね。これって子宮が硬化してしまっている痕ですよ。」と言うとお客様のお顔が一瞬曇ってしまいました。
「実は、獣医さんの所で子宮がブヨブヨしていて変だったのです。」「獣医さんは卵があれば小さな塊があるのでで分ります。発情しているのかも?」と言っていました。
「やはり、子宮が悪かったのですね。」「死亡原因が良く分りました。」とビックリしていました。
すぐに携帯を取り出して何枚も何枚もお写真を撮リ始めたのです。
「娘に見せてやります。」「これが死亡原因でしょう。ハッキリしました。」と言ってパチパチです。
お骨上げに移ると胸骨を持ち上げると可也廻りのお骨が一緒についてきて骨壷に入れることができました。
お骨を入れながら、足の指先のお骨をみて、「これって足の指先って分りますよね。こんな小さいお骨まで確りと残るのですよね。」
お宅を選んだ訳は、火葬後のお骨の状態が確りと書いてあったので決めました。
八王子市内で他のホームページを見たのですが、他は火葬すれば良い感じで火葬したお骨の状態なども出ていませんでした。
「本当に書いてある通りか不安はありましたが、お宅に決めさせて戴いてこうして火葬したお骨を見ると本当にココに来てよかったです。」
お骨上げの時には、「凄い。」「凄い。」を連発していましたが、本当に満足そうなお顔に接してこちらも嬉しさが込上げて来ます。
大事なオカメインコちゃんが亡くなってしまって、気を落としているのですが、自分なりに精一杯努力して思う通り以上のお見送りが出来たことに満足しているようです。
当初、「頭のお骨が崩れてしまうと。聞きましたが。」と言っていましたが、その言葉も本当に全部のお骨が残るのか不安でいっぱいだった事から発した言葉なのでしょうね。
綺麗に骨壷の中に入れることが出来て、最後に喉仏をクチバシの脇に置いてお骨上げは終了しました。その骨壷を手提げかばんの中に確りとしまってお持ち帰りになりました。
「有難うございました。」「有難うございました。」を何回か連発してお車でお帰りになりましたが、最後に「私も日野市で火葬場の傍に住んでいますが、何れは火葬場のご厄介になりますので嫌な気持ちを持っていません。」「これからも頑張って下さい。」と言い残してお帰りになりました。